楽天証券のiDeCo の評価がここ最近上がっています。
SBI証券のように商品数も豊富ではなく、マネックス証券のiDeCoのように最安コストでもありません。しかしそれでも
・全米、全世界株式へと投資ができる
・管理画面が非常に見やすい
そんな特徴が多くの投資家に指示されています。
自分も現在楽天証券のiDeCoで「楽天全米株式インデックスファンド」へと投資をしています。
NYダウの30という銘柄数に比べて3,500以上への株式へと投資ができるこの商品。分散性はもちろんですが、小型株までカバーできる成長性にも期待ができます。
最近は他の金融機関から楽天証券のiDeCo に移管をする人も増えていますね。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いです。
しかしだからこそ改めて考えてみました。
"楽天証券のiDeCoは本当におすすめなのか?"
この記事では楽天証券でiDeCoをはじめるメリットとデメリットについて徹底的に考察しました。
楽天証券でiDeCoをはじめるメリット
それではまず楽天証券でiDeCoをはじめるメリットから整理をしていきます。
商品数は十分に多い
(商品一覧:おすすめ商品はこの記事で)
楽天証券のiDeCo は元本保証型の商品を含めて32商品がラインナップされています。
SBI証券(オリジナル67本、セレクト34本)と比べれば少ないですが他の金融機関に比べれば十分にその選択肢は豊富です。
またiDeCoは今後、確定拠出年金法の改正により商品数は1つの金融機関で35本までにするよう定められました。
楽天証券はその条件を満たしているので、SBI証券のオリジナルプランのように積み立てをしている商品が削られる心配の必要もありません。
インデックスファンドは低コストで不足なし
楽天証券のiDeCoのインデックスファンドには「たわらノーロード」シリーズを中心に商品がラインナップがされています。
新興国また先進国の主要資産クラスに対して低コストの投資ができると共に、SBI証券のように似通った商品がないことも楽天証券の特徴です。
商品選びに迷うことがありません。
また「たわらノーロード」はマネックス証券のiDeCo やSBIのセレクトプランにラインナップされている「eMAXIS Slim」に比べて信託報酬はやや高めではありますが
たわらノーロードのメリット
・運用実績が長く安定している
・隠れコスト(実質コスト)が低い安心感
こういったメリットもあります。
信託報酬を他ファンドの状況に応じて随時下げている実績もあるたわらノーロード。今度も低コストへの信頼を置くことができる確かなインデックスファンドです。
全米また全世界の株式へと投資ができる
楽天証券のiDeCoの魅力は何といってもこの2大ファンドにあげられます。
・楽天全世界株式インデックスファンド
・楽天全米株式インデックスファンド
どちらも世界最大の投資運用会社でもあるバンガード社のETF「VT」または「VTI」に対して低コストができる商品です。
日本だけではなくて世界で購入がされるETFです。
SBI証券(オリジナルプラン)とマネックス証券には全世界の株式へ完全な分散投資ができるインデックスファンドはありません。(※SBI証券にあるEXE-iは中小株のみ対象の全世界株)
アメリカ株式への投資についても、両証券会社のiDeCoの商品は「ダウ平均株価」をベンチマークとしている商品となります。
ダウ平均は過去を見ても素晴らしい実績を残していることは明らかですが上位10株で半数近い構成比率を占めることよりその分散性に疑問が残ります。
一方で楽天全米株式インデックスはその名の通り全米企業3,500以上に投資をします。分散性が高いほか、小型株の高い成長性も内包できることが特徴です
華はないが堅実なアクティブファンド
楽天証券のiDeCoにはセゾン投信を2種類ラインナップしています。
・バランスは株と債券を50:50の国際分散投資
・投資の達人は全世界への株式投資
どちらも世界の有数なファンドへと投資をするファンドオブファンズ形式をとっていて、信託報酬にはそのコスト分も含まれます。
低コストファンドの草分け的存在であり「顔の見えるファンド」としての人気があります。最近になり信託報酬を引き下げる発表もありました。
セゾン投信は一般的な投資信託とは違い専用の口座を開かなければ購入することはできません。iDeCoでセゾンが買えるのは楽天証券だけの特権です。
また成長市場に関わる銘柄へと投資をするMHAM日本成長株は大人気ファンド「ひふみ」のような話題性はないですが過去のパフォーマンスはそれを上回る結果を見せています。
運用管理手数料が無料
iDeCoには加入時、また毎月でも手数料がかかります。
イデコにかかる手数料一覧
・加入時にかかる手数料 2,777円
・積立時にかかる手数料(国民年金連合会) 103円
・運用時にかかる手数料 (信託銀行) 64円
・運用時にかかる手数料(各金融機関) 自由
・(受取時)手数料 432円
加入時の2,777円(初回の掛け金から差し引かれる)と、毎月の信託銀行と国民年金連合会へ支払う167円の手数料はどこでiDeCoをはじめても一緒です。
ただし金融機関によっては毎月の運営管理手数料を取るところもあります。この手数料に関しては各金融機関が自由に設定をすることができます。
楽天証券のiDeCo は運営管理手数料が無料です。
200以上ある金融機関の中で運営管理手数料が無料の金融機関はSBI証券や マネックス証券、また店舗型でいえば大和証券など全て合わせて6つしかありません。
例えば三菱UFJ銀行でiDeCoを始めた場合、毎月255円の手数料が余計に発生します。年間で3,060円。
その差は年数を追うごとに複利で更に広がります。
給付面でも自由が利く
楽天証券のiDeCo は給付面でも自由がきくことが特徴です。
・給付期間は5年~20年の年単位
・一時金と年金方式を組み合わせて受給可能
退職金の額に合わせて一時金と年金方式を組み合わせれば、iDeCoの非課税受給の枠を増やせるので結果として手取金額がお得になります。
ポイント面での特典がある
楽天証券のiDeCoは資産残高に応じて半年ごとにポイントを付与するキャンペーンも行っています。
・ポイント付与率は投資信託残高の0.03%相当分
・上限は150ポイント。(残高50万円以上)
ポイントは12月と6月の残高確認後の2か月後に付与されました。
(私の例:2018年6月残高34万円×0.03%)
ただし通常楽天証券で投資信託を保有するとポイントが貯まる「ハッピープログラム」または「投資信託 資産形成ポイント」は適用されないので注意してください。
また楽天カード による拠出をすることもできません。
しかしiDeCoは証券会社にとって利益のある商売ではないので、こういったポイントキャンペーンがあること自体が異例です。
現にSBI証券とマネックス証券にはiDeCoによるポイント特典はありません。
管理画面の分かりやすさ
楽天証券のiDeCoは分かりやすい管理画面も特徴です。
・証券口座と年金口座を一緒に管理できる
・スマホでも一目でリターンが把握できる
証券口座とiDeCo口座の一括管理ができるので、資産運用という大きな箱でのiDeCoという枠を直感的にとらえやすくなります。(スイッチングも楽です)
SBI証券とマネックス証券の場合は確定拠出年金専用のページへ行って「別のパスワードとID」を入力してログインする必要があります。
楽天証券でiDeCoをはじめるデメリット
それでは楽天証券でiDeCoをはじめるメリットを伝えたので次はデメリットについてを伝えていきます。
バランスファンドが弱い
楽天証券のiDeCoには6資産均等型、8資産均等型のバランスファンドがありません。
アクティブのバランスファンド(セゾンを含む)が4本ありますがインデックスファンドは「楽天インデックスバランス」のみとなっています。
明らかにアクティブに偏りすぎです。
そしてそれら商品は実際の運用成績も、インデックスファンドに比べて特別高リターンを残しているわけでもありません。
また2018年5月から楽天証券iDeCoのデフォルト商品として設定された「楽天インデックスバランス」は
・全世界株式へ15%
・全世界債券へ85%
へと投資をする商品です。
経費率は安いですが値上がりは見込みにくく、受取時非課税メリットのあるiDeCoで運用する意味合いは薄いです。
6資産、8資産均等型バランスファンドは
・特にパフォーマンスが優れているという訳でも
・元本割れしにくいという訳でもありません。
ただしファンド内で資産の自動リバランスがされるので、ずっとほったらかしにできる点は何にも代えがたいメリットです。
インデックスファンドが最安ではない
楽天証券のiDeCoのインデックスファンドは低コストではありますが最安ではありません。
「eMAXIS Slim」シリーズを商品ラインナップにもつSBI証券のiDeCoのセレクトプランやマネックス証券がコスト面では最も優れた商品ラインナップとなっています。
例えば信託報酬の差が0.1%であったとしても100万円を年利5%で20年間運用した場合、最終的に5万円を超える受取差額が生じます。
もちろん隠れコストとも呼ばれる実質コスト面を考える必要もありますが、信託報酬が最も安いコストの商品を選び続けることは長期資産運用において確実に勝率を上げる事実は理解しなければいけません。
アクティブファンドがやや物足りない
・長期実績のあるセゾン投信
・高パフォーマンスを魅せるMHAM日本成長株
楽天証券のiDeCoにもいわゆる優良アクティブファンドはきちんとラインナップされています。
しかしそれでもどこか物足りなさを感じます。
3種類あるターゲットイヤーファンドはあらかじめ目標とする年を定年などに合わせて決めて買えば、設定した年に向けて自動的に債券と株の資産配分を変更してリスク調整してくれるといった商品です。
一見便利にも思えますが、その特殊性はつみたて投資の最大のメリットである「時期による分散効果」を薄めていることに気をつけてください。
やはり国内で最も人気を誇る投資信託「ひふみ」がラインナップされていないのは残念です。
マネックス証券またSBI証券のiDeCo では同投信を「ひふみ年金」というDC専用商品によって通常より低コストで投資することが可能です。
メリットとデメリットを比較してみて
楽天証券でiDeCoをはじめる主なメリットとデメリットを比較しました。
見て分かる通り楽天証券のiDeCo は運用管理手数料が無料なことをはじめ、低コストインデックスファンドラインナップも充実しています。
ほとんどの金融機関のその内容を上回ります。
間違いなくiDeCoをするに適した証券会社です。
しかしそれでも自分にとってベストのiDeCoの金融機関を選びたいというのであれば考えるべきポイントは1つです。
・全米また全世界株式ファンドへ投資がしたいか
それがしたいのであれば楽天証券を選ぶべきです。
ポイントに関してはあくまで最大年間300ポイントなのでおまけです。それよりも商品内容で選んでください。
楽天証券のiDeCoを選ぶべき人
成長性と分散性の高い全米に投資したい
ほったらかしで安定の全世界に投資したい
こういった思いがあるのであれば楽天証券のiDeCo を選ぶべきです。もちろん自身の証券メイン口座だからという理由で始めるのも全然ありです。ただし
楽天証券のiDeCoを選ぶ必要がない人
・楽天証券がメインの口座ではない。
・全米や全世界株に特別な思い入れはない
こういった人であればほぼ全ての資産クラスで信託報酬が最安値のマネックス証券のiDeCo を選ぶ方が高いパフォーマンスを見込めます。給付面などの条件は同じです。
まとめ
(今は口座開設キャンペーン中)
この記事では楽天証券でiDeCoをはじめるメリットとデメリットについてを紹介しました。
楽天証券のiDeCo はマネックス証券のiDeCo と異なり最安コストの商品ラインナップではありません。
ただし十分に低コスト商品がそろっています。
そして「VT」また「VTI」といった世界的に人気のETF投資ができるのは楽天証券のiDeCoだけの特徴です。
・ポイント面でのお得感
・証券口座と一括管理の管理画面の見やすさ
などユーザビリティーも優れています。
間違いなくiDeCoをはじめるにあたってベストな金融機関の1つです。特に全米・全世界へと分散投資がしたい人にとってはピッタリですね。
iDeCoは便利な制度とは聞いているけれど、なかなか踏み出せない方も多いかと思います。ただしまだ加入をしていない方は無料で資料も請求できます。
一度資料をとってみてはいかがでしょうか?