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最速で純資産額400億円超え!グローバル3倍3分法ファンドのこれまでを評価していきます

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 以前こちらの記事でグローバル3倍3分法ファンドの分析をしました。

www.shunpon.com

この商品は日本、先進国また新興国の複数の資産を組み合わせたバランスファンドですが資産の合計比率は300%。

投資の一部を先物運用することでレバレッジをかけるといった特徴があります。

 

グローバル3倍3分法ファンドの構成比

・日本株式・・20%

・先進国株式・・20%

・新興国株式・・20%

・日本 REIT・・20%

・海外先進国 REIT・・20%

・日本国債・・40%

・米国国債・・40%

・ドイツ国債・・40%

・イギリス国債・・40%

・豪州国債・・40%

以上の比率で運用をしています。

レバレッジというとどうしても危険という認識をしてしまいがちなんですが、ごらんの通り債券部分が200%を占めるこのファンド。

債券は株が値下がりした時に買われる(上がる)傾向があるので、この商品におけるレバレッジは株下落の際の下支えの役割が期待できます。

 

今までにはなかった斬新な投資信託。

発売当初は物珍しさから話題になりましたが、なかなか純資産総額は伸びませんでした。

しかし2月頭には5億円もなかった純資産総額は3月に10億円を突破。

そして4月にはなんと300億円以上も純資産総額が増えました。

いつのまにかバランスファンドではeMAXIS Slim8資産すら超える巨大な規模に。

この記事ではそんなグローバル3倍3分法ファンドについて、設定から半年が経過した今あらためて評価をしていきます。

 

 

グローバル3倍3分法ファンドの運用成績

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まずはグローバル3倍3分法ファンドの運用成績について。

グローバル3倍3分法ファンドは設定来から今のところ非常に堅調なパフォーマンスを見せています。設定来から月ごとに確認をすると

2018年10月は-1.47%

2018年11月は+4.09%

2018年12月は-5.52%

2019年1月は+6.8%

2019年2月は+3.34%

2019年3月は+4.75%

2019年4月は+0.19%

以上の結果となっています。

特にパフォーマンスが優れているのは、株式と債券が同時に値上がりをした2019年1月と3月です。

その反面で今年の4月は3月の債券高のリバウンドを受ける形となり、やや高値掴み感がありますね。

また相場が不調な昨年12月、そして今年5月の成績を見るとグローバル3倍3分法ファンドの値下がりは株式に比べて半分ほどに収まっています。

為替ヘッジ付き債券がうまく株安のショック緩和を果たしたということです。国内REITも最近は株との逆相関性がありますね。

 

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ちなみに自分はグローバル3倍3分法ファンドに昨年12/10に340万円ほど投資をしていますが、現在は+9%を超える運用ができています。

投資した時期はまさに市場の混迷の渦中でしたが、いまだその余波は続いています。

米国株もですが、特に日本株は昨年10月また12月の暴落をカバーできていない銘柄が殆ど。

特に高配当株は軒並み厳しい成績です。

その中でほったらかしでこれだけリターンをあげたグローバル3倍3分法ファンド。

正直いって異常です。

 

他の資産クラスと比べてみて

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グローバル3倍3分法ファンドを他の資産の値動きと比べると、更にその運用成績の優秀さが分かります。

毎月ごとに比較した表が上になります。

代表的な8資産は紫色で表示をしましたが、そこで驚くべきことに気づきました。

昨年10月から今年の5月まで、グローバル3倍3分法ファンドは常に代表的な8資産と比べて平均以上の成績を残しているんです。(月間単位)

9つの商品の中でのグローバル3倍3分法ファンドのリターン順位を見てみると

・2018年10月は5番目

・2018年11月は3番目

・2018年12月は5番目

・2019年1月は3番目

・2019年2月は3番目

・2019年3月は1番目

・2019年4月は5番目

・2019年5月は5番目

以上の通り、常に平均順位となる5番以上の成績を残しています。

ここ半年は決して簡単な相場ではなく、株高、株安合わせた多くの局面がありました。しかしそのいずれについてもグローバル3倍3分法ファンドはうまくバランスをとってやり過ごしてきたわけです。

だからこそ他の株式資産が昨年10月の高値更新にあえぐ中で、グローバル3倍3分法ファンドは大きなリターンを残しています。

 

純資産総額が急激に伸びたことでやや運用に悪影響

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株ほど下げずに、株のように上がる

販売元の日興AMがグローバル3倍3分法ファンドの宣伝文句として使った言葉は今までの運用成績を見れば間違いがありません。

しかしだからこそ気になることがありました。

それが異常なほどの純資産総額の増加です。

上にも書いた通りグローバル3倍3分法ファンドは各証券会社の売り込みもあり、1日で10億円を超える日もあるような勢いで急速に純資産総額を増やしました。

 

「指数に連動をさせる商品だからといってあまりに急激に純資産が増えると運用は大丈夫なのか」と思い調べてみるとやや不安な点が見つかりました。

それがポートフォリオに占める現金比率の増加です。

 

グローバル3倍3分法ファンドの現金比率推移

・2019年2月は22.6%

・2019年3月は27.8%

・2019年4月は30.7%

資産の合計比率が内部調整もあり300%を超えるとはいえ、それでもこの現金比率の増加については疑問を持たざる得ないです。

また先物運用にかかる証拠金についてもこの中に含まれています。

 

現金比率は上がったけれど運用はまずまず

しかし同時に、現金比率はあがっているけれど実際のパフォーマンスにそこまで悪影響を与えていないのかなと自分は考えています。

というのも以前、僕はグローバル3倍3分法ファンドのだいたいの値動きを計算した式がこちらなんですが

これで計算をしたシミュレーションと、実際のグローバル3倍の値動きを年初来から比較してみると

グローバル3倍3分法ファンド 年初来 +13.58%

シミュレーション         年初来 +13.00%

こんな感じでグローバル3倍3分法ファンドはシミュレーションを上回っているんです。

ということであくまで今のところはですが、運用額が大きくなってもある程度指数通りに値動きをしています。

 

隔月分配型との比較 

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またグローバル3倍3分法ファンドは1年決算型ともう1つ、2ヶ月ごとに分配金を出す隔月分配型の商品があります。

運用方針は同じですがあくまで運用自体は別です。

そして隔月決算型は1年決算型に比べて半分以下の純資産総額です。ということでこれまでのパフォーマンスを比較してみると

1年決算型 年初来 +10.06%

隔月分配型 年初来 +10.90%

分配金込みで比較すると隔月分配型の方が1年決算型よりも運用成績がいいことが分かります。

信託報酬は同じですが、実際の運用での現金比率が隔月分配型の方が小さかったのでそれが影響しているかもしれません。

とはいえ分配金は税金面で少しもったいない感じがするので、一般NISAの運用などで使うのがおすすめです。

 

質問があった懸念点について

では最後に。

以前の記事で読者さんより質問を受けた2点について僕の考えを書いていきます。

 

利上げが起きたらヤバいんじゃないの?

まず1つ目ですが「グロ3って利上げあったらやばいんじゃないの?」について。

たしかに教科書的にいうならば利上げがされることで

・企業は借入れ金利が高くなるわけですから停滞が進み業績悪化⇒株安へ

・既存の債券の利回りに魅力がなくなる⇒債券安へ

と株と債券の同時安になるんでしょうが、あくまで利上げは行き過ぎたインフレや、来るべき経済後退局面になったときに緩和の余地を作るためにするわけです。

わざわざFRBも株債券の同時安局面が起きる時に利上げなんてしたくない。

 

実際に2017年にも利上げはありましたが株安債券安を引き起こしていていないですよね。

よって利上げがされたらグローバル3倍3分法ファンドは終わりみたいな断言はあまりにも、短絡的な考えだと僕は考えています。

あくまでそれは無数に渡るストーリーの1つです。

それにいつの間にか今や米国は「利下げ」の話までしているほどです。

 

10年償還はどうなの?

また10年償還についても質問を受けましたが、これも心配をする意味が分からないんですよね。

償還は遅らせればいいだけで、日興AMさんとしてもこれだけ純資産総額があるファンドをわざわざ辞める意味がありません

もはや日興AMにとってはグローバル3倍3分法ファンドは看板兼、ドル箱商品です。

他に画期的なレバレッジ型バランスファンドが出ない限りはこの人気はまだまだ継続しそうです。

そして他にめぼしい候補がでるようであれば、僕らは乗り換えをすればいいだけです。

 

まとめ

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グローバル3倍3分法ファンドについて運用から半年がたった今、改めてその評価をしてみました。

非常に画期的で実績をしっかりとあげている素晴らしい商品ですが何より値下がりしにくいという点が個人的には1番気に入っています。

 

例えば僕は毎月20万円(嫁・僕で10万ずつ)をS&P500の投資信託に積立していて2年半になりますが、今は10%くらいの含み益があります。

ただし米国株は正直なところこれくらいの含み益なんてすぐにちょっとした事象で吹き飛ぶんです。

・S&P500が5%くらい下落して

・ドル円が5円ほど変わるだけで

僕が2年半積立をした意味はなくなります。

 

これがグロ3だと全然違います。

・資産の8割が直接的な為替の影響を受けない

・株の値下がりを半分程度に押しとどめる

それらのおかげで10%含み益があれば、かなり大きな下落がないとなくならないなという安心感があります。

昨年12月で見ても5%ほどしか値下がりしてませんからね。

ということでS&P500は今後もNISA口座で毎月20万円買い続けますが特定口座は当分はグローバル3倍3分法ファンドのみの投資をしていく予定です。

 

また僕が何より望んでいるのはグローバル3倍3分法ファンドへの対抗商品の存在です。

商品の設計のみで、たった半年で400億円以上を集めることができた。この事実を他の投信会社は重く受け止めるべきです。

低コスト競争も大事ですが本当の意味で顧客本位になれば、まだまだ新しい価値を持ったバランスファンドは生み出せるはず。

今後多くの魅力的な商品が発売されることに僕は期待をしています。