いつだったか、ライブドアでブログをしていました。
FF11にハマっていたあの頃。
なかなか香ばしい日記をつけていたようで・・。
下書き保存になっていたものでちょっと面白いエピソードがあったので、せっかくだから公開をしてみます。
専門用語がやや多い点はごめんなさい。
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6年ほど前。
ヴァナではヴォイドウォッチが流行りだして毎日のようにチーリン、ウプタラ、モルタの6連戦×2シャウトが飛び交う。
そんなある夏の日の出来事
会社から帰りいつものようにFF11をはじめ、数人のフレンドに声をかけたあとご飯前PT募集欄にサーチコメントを出す。
モルタ6×数回(抜け自由)戦、暗、黒、コ、青
前衛は武器レベル添えてtelお願いします
主TEL返信少し遅れます
準廃らしく、縛りを入れた嫌味を感じるこのサチコ。
それでも今と違い活気のあったこの頃。多くの人からの参加希望のTELが来ていた。
「暗(ラグナ99)、青できますが参加希望」
「コルセアですが参加できますか??(´д`)」
「こんにちわ。まだ募集されていますか^^」
「戦(コイン99)弱点○、黒出せます」
多くのTELで画面は一気に真っ赤に埋め尽くされる。
少し人気者になったような気持ちでPTを作っていくとまた新しいTELが来ていた。
「こんにちは(*´ω`*)詩人で参加希望です。ワープないので向かっていますね!石6個OKです!(*´ω`*)」
ええええええええええ・・・
えっと・・・ちょっと待ってくれw
詩人枠で参加希望って・・
詩人は俺とフレンドがするからもう枠なんてないんだが、そもそも募集すらしてないっていう^^;
彼女(明らかに女の子っぽい名前なので推測)の名前をサーチしてみる。
もうエジワについている。ワープもない彼女に戻ってくれなんて流石に言えない。
困っているところフレンドが黒でもいいと言ってくれたので急遽着替えてもらい渋々彼女をPTに誘った。
エジワにつくと彼女は/waveして手を振ってくれた。
ミスラだからってなんでも許されるわけじゃない( *`ω´)(尚少しほっこりした模様)
戦闘でミスを犯してしまうミスラ
(用語辞典より。モルタは慣れるまでは強かったね)
戦闘前にはいつも軽く説明をPTへしていた。
前衛は弱点は3と5以外は緊急時以外は無視して削り優先で。歌はマチマチ+@ ロールはカオスファイター
敵がPOP後お供が湧いてくるまでは絶対に手を出さないでください。←重要
毎日のように言っていたのでマクロ化したこのセリフ。PTメンバーも彼女を除いてはリピーターが殆ど。今日も特に問題はなさそうだ。
そして1戦目が始まった。
敵のPOP後すぐに、彼女がディア(弱体魔法)を敵に入れている姿がちょうど目に入った。
『まずいっ』と瞬間的に思ったときにはもう遅かった。ナイトが慣れていないことも不幸だった。
前衛PTが白からまず倒れていき阿鼻叫喚に。
「誰だよ、ヘイトとったやつ」
「何にもするなって主さん言ったよね。」
PTメンバーから徒労の声が漏れた。
「ごっめーん。あんだけ自分で注意したのに癖でついついディアしちゃった(๑≧౪≦)てへ」
何故こんなことを言ったのかは今でも分からない。
キーボードへ向かって勝手に手が打っていたという方が正しいかもしれない。ただ咄嗟に彼女をかばっていた。
・仕事がうまくいっていて機嫌がよかったからか
・一日一善を実行しようとしたからなのか
・それとも彼女がミスラだったからか(。・ ω
変な子ながらも、やっぱり自分の募集したPTに参加した人に対して跡に残る嫌な気持ちを与えたくなかったんだろうと思う。
そのあとはPTメンバーから『リーダーしっかり^^』と言われただけで何事もなく6戦が終わった。彼女は次の6戦には参加せずにPTを抜けた。
あれから1週間が経って
そんな出来事から1週間程たった。
あいも変わらずボクはFFをしていて、そして毎日朝5時に起きて裏砂丘で貨幣稼ぎまでしていた。
この日も5時に起き、寝ぼけ眼で裏砂丘に入ろうとしようとしていた。
『PT組んでくれませんか?』
僕の隣にはヘンテコな獣使いの装備をしたミスラがいた。
(用語辞典より ミスラ懐かしいねw)
あまりにも突っ込みどころが多い装備だった。
ご想像いただけるだろうか。ペルル頭にトキハーネスを着たミスラの姿を。
原住民ナイトの完成である。不審感120%
けれどこれは僕にとっては願っても無い申し出だ。
踊り子で裏に行く自分にとって最大の難所は、20分延長NM。
毎日の裏活動に苦しさはなかったが延長取りだけはいつまでたっても億劫だった。
『分かりました~。誘いますね』
彼女は丁寧にお辞儀をしてパーティーに入り、僕らは裏砂丘へと突入した。
「強い方(20分NM)お願いできますか。10分の方全部倒しときますね( ´▽`)」
「はい。分かりました!」
「後1体でこっちは終わりそうです。そっちはどうですか~?」
「えっと。もう少しです。」
「延長取り終わりました~。大丈夫そうですか~?」
「えっと。敵の名前って何ですか??」
ファッ!?(;゚Д゚)!
知らないならはじめから言っとけよヽ(`Д´)ノ
「え~っと・・・。僕やりますんで何にもしないでいいので待っててください(´・ω・`)」
「そんな悪いです。あっ・・」
「どうしました!?」
「絡まれちゃいました」
「ちょ!そこで何とか耐えてください~。すぐ行きますから!」
現場に着くと斧をもち敵に絡まれながら、ペットのナズナと共に死闘を演じている彼女がいた。
二人で何とか絡んできたヒポグリフを倒すと、何度も彼女は僕に謝った。
始めは少し腹が立っていた僕だったけれど彼女の申し訳なさそうな仕草を見ているとそんな気持ちはいつしか消えた。
そしてごく自然に
「初めてなら一緒にやろうか。」
と言っていた。そうだった、僕はミスラには甘いのだ。
久しぶりのPTプレイはとても楽しかった
(用語辞典より こんなん倒したりとかw)
彼女との裏砂丘での戦闘は、少人数でのPTをしなくなっていた自分にとっては新鮮でとても面白かった。
初めて会った日とは思えないほどにいろんな話題で会話が弾んだ。
彼女は思った以上に明るくて冗談を言う子だった。
あっという間の2時間だった。
貨幣は150枚程度でいつもより50枚少なかったけれどそんなことはどっちでも良かった。
そして次の日、朝5時に砂丘に行くともう彼女が待っていた。
『PT組んでくれませんか?』
『喜んで』
と僕は答えた。
そんな日が毎日続いた。
無味乾燥だった朝5時からの2時間のお金稼ぎは、かけがえのない毎日の楽しみへと変化した。
クラクラを持つ獣使いを見て
あるときクラクラという武器を持った獣使いが彼女に絡んだ敵をとっていった。
「あの装備すごい。WS連発できるよ!クラーケンクラブだって。持ってる!?」
「いんや。持ってないな。だから踊り子で裏に行ってる。獣でやると欲しくなるからw」
「へ~もってない装備なんてあったんだね!でも欲しいんでしょ?(●´ω`●)」
「うむw欲しいな。でもすごい高いんだよ。レリック1本くらい。」
「(゚д゚)」
こんな朝5時からの2時間のやり取りが2ヶ月ほど続いた。
夢のような毎日だった。
当たり前の毎日が続いて
(当時の獣使い装備と言えばこれ)
こんな朝5時からの2時間のやり取りが2ヶ月ほど続いた。
彼女の獣使いの装備も少しずつアビセアで一緒に整えていったが、裏での動きは下手なままだった。
それでもいいと始めは思っていた。
でもだんだんとそうならなくなる。どんな楽しい出来事も毎日あるとそれが当たり前になっていく。
近づきすぎた関係は、相手に対して願望や不満を抱えてしまう。
僕はプレイがなかなかうまくならない彼女に苛立ちを感じたり、ソロでやっていたときと比べて枚数が落ちた貨幣の数量が気になるようになってきていた。
秋へと季節が変化して・・
(用語辞典より アナイアかっこええね)
季節は秋へと移り行き、朝の寒さが身に染みた。
僕のレリック作成はいよいよ第4段階、100バイン紙幣残り僅か。
2人で裏砂丘に行くようになってから貨幣獲得のペースは落ちていた。
ただしこのまま行けばギリギリ今月、夢にまで見た武器「アナイアレイター」を作ることができそうだ。
あと少しだ。
この日も僕は5時に起きて彼女の訪れを待った。
・・
・・・
来ない・・。
もう少し待とう
来ない・・。
あと5分待とう
来ない・・・。
しょうがない今日は久しぶりに一人で行くか。
「ごめーん!寝坊した(´;ω;`)」
彼女がやっとやってきた。
今から突入すればギリギリ会社に行く時間には間に合う。
「遅い!早く行くよ!」
「ごめーん!」
「それじゃいつもどおり20分NM頼むね!時間ないから早く倒してね」
「何か今日怖いよ(´д`)」
そりゃあそうだ。後少しで集まるんだ。
こんなところでブレーキはかけられたくない。ただでさえ2人でやるようになってペースが落ちてるんだから。
「こっちは倒し終わった。そっちどう?」
「ごめん!!!取られちゃった。」
「マジかよ。頼むわ」
「あーやばい遠い、次のも取られるかも・・」
「おいおい。いい加減にしてくれ」
「倒した!!何か今日怖いよ?どうしたの??」
「うるさいなぁ。いいから始めよう」
ゲームに対する思い入れの違い。
アイテムやお金よりも楽しむことを一番にした彼女の考え。
僕もそんな彼女のようになりたかった。
ただし自分は結局、効率主義の廃人思考をどうしても捨てることができなかった。
「そんなに焦らないでいいじゃん(●´ω`●)今日は凄い眠たい~(´-ω-`)」
・・・・・・・・・・・
・・・・・
・・
『いい加減にしてくれ。そもそも二人でやるようになってからめっちゃペース落ちてんだから真面目にやれよ』
絶対に言わないでおこうと思っていた言葉のはずだった。
これを言ったら全てが終わると思っていたから。
彼女は下手くそだけど決して欲深くはなかった。
貨幣の取り分だって自分から半々にしようと提案して彼女はそれを受けただけだった。
冷たくも長い時間が流れ、僕が打ち込んだ言葉が会話ログから消える頃
『今まで迷惑かけてごめんね。一人で舞い上がっちゃってた。ありがとう』
と彼女は言い残しログアウトした。
そして翌日、その翌日も彼女は砂丘に現れなかった。
彼女がいなくなってしまってから僕は、その代償の大きさを理解した。何をしても無駄だと思うようになってしまった。
一緒に遊び楽しい思いを共有できるフレンドこそが何にも代え難いゲームの財産だったのだ。
レアアイテムや取得難易度の高い装備は、思い出を作るためのツールでしかなかったことを彼女を失うことで初めて気づいた。
FF11に対する情熱はだんだんと薄れていき、後を追うかのように仕事が忙しくなってきたことで僕は暫くゲームから離れることにした。
3か月後
(懐かしいよジュノ港)
久々に僕はヴァナディールにINしていた。
ジュノ港でのシャウトはあの時と変わらない。チーリン、ウプタラ、モルタのシャウトが飛び交っていた。
僕は競売で落札された商品の代金を受け取るためモグハウスに入りポストを確認した。
いくつかのギルと共に、クラーケンクラブがポストに入っていた。
彼女から送られてきたものだった。
プレイオンラインメールも1着きていた。
FFは長いことしてきたがフレンド申請以外でのメッセージを受けたことは初めてだ。彼女からのメールだった。
急にいなくなってごめんなさいm(_ _)m
心配かけちゃったかな?
でも実は心配して欲しかったりもする笑。
知っていましたか?あなたと初めてあったのは砂丘じゃないってこと。
モルタに開幕ディアした詩人がいたこと覚えていますか?
実はあの後からあなたに直接お礼が言いたかったの。フレンドからあなたが朝から裏砂丘に行ってるってこと聞いたから行ってみたんだ。
でも実際にあったら何か恥ずかしくてお礼言えなかったよ(沙*・ω・)。
あなたには3回お礼を言わないとね。
1回目はVWで私のことを庇ってくれたこと。
2回目は砂丘で私とPTを組んでくれたこと。
3回目は私にFFの楽しさを教えてくれたこと。
あなたと遊んだあの2ヶ月は私にとって最高の思い出。 毎日があなたのおかげでキラキラしていたよ。
2ヶ月も一緒に遊んだからギルがいっぱい溜まっちゃった。
私にはもう必要がないからあなたが欲しがっていたもの送ります。
クラクラだよ~(●´ω`●)
少し脚色を含めた部分はありますが、ほぼほぼ実話です。最後のメールはそのまま載せましたw
もし見てたら怒りにきてくださいwまぁ消さないけど(・∀・)
この頃の僕は本当に馬鹿でした。
最新のコンテンツに参加しないといけないといった閉塞感。
一緒に遊んでいる仲間であっても、装備やコンテンツのどこかで優位性を保ちたいといったおかしな競争意識がありました。
でも結局のところネトゲにおける優位性なんて、一瞬で虚ろなものなんですよね。
開発のさじ加減で一気に泡と消える。
アドゥリンが出てFFへの熱が冷めてしまったのはこの現実を肌をもって味わったからなんだと今となっては思います。
もっとLSメンバーやフレンドと思いを共有するべきでした。
僕やこの記事を見ている皆さんが今一緒に遊んでいるLSメンバーやフレンドは他に何にも変わることのない財産です。
強い装備も自慢できる人がいるからこそ取れて嬉しいものになるのではないでしょうか。助け合いのないFF11なんてもうFF11とは呼べません。
どうかこれからもいい旅を。
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てことで終わり。
これ本当に自分が書いたんだなって思うと変な汗が出てきましたが、まぁちょっと面白いなって思ったので載せておきます。
あと、当時の僕は顔文字使いすぎですね。
控えめに言ってキモイ
でも今のブログも5年後に見返してみたら相当黒歴史になっていそう。まぁそれはそれでいいか。
ということで終わります。
またFF11やろうかな。
今はリネレボ2にハマってます。これくっそ面白いんですよ。
・美麗なグラフィックとか
・オープンフィールドとか
まぁそんなものはどうでもよくて、とにかく要塞戦が燃えるし、みなぎる
DLしてもらえればすぐに分かるかと。
コツコツが報われるんだけど長時間プレイも廃課金も必要なくて、すぐにトップ層に追いつけました。
せっかくやるんなら本気で。
やっと長く遊べるゲームと出会えました。
こんなハマったのはパズドラ以来