はじめてのネット証券はSBI証券。
そんな人は自分の周りにも多いです。30代、40代の方は特に当てはまるはず。
その圧倒的な口座数は未だ2番手である楽天証券に大きな差をつけています。
しかし、ずっと2番手だった楽天証券ですが、つみたてNISAではSBI証券よりも多くの人に選ばれています。
・投信購入&保有でのポイントGET
・ポイント投資でSPU+1倍(楽天市場でのポイント付与率UP)
やはり楽天らしく武器とするのはポイントメリット。。
特につみたてNISAでは楽天銀行を利用した毎日積立により、1ヶ月で900ポイント近くを得ることができる荒業も。
しかしそれには複数の投資信託をつみたてする必要があり、長期投資としてはどうなのかという疑問も湧いていきます。
また資信託保有によるポイント還元でいえばSBI証券は楽天証券を上回ります。
いったいどちらを選ぶべきなのか。
この記事では、20年という長期投資を考えたうえでの、つみたてNISAはSBI証券と楽天証券のどちらを使うべきかの比較をしていきます。
つみたてNISAの商品数の比較
・SBI証券のつみたてNISAの商品数は150本
・楽天証券のつみたてNISAの商品数は150本
両社のつみたてNISAの商品ラインアップは互角です。
これはネット・対面型の金融機関を問わずNo.1となっています。
・人気アクティブファンド「ひふみ」から
・eMAXIS Slimや楽天バンガードといった低コストインデックスファンドまで
つみたてNISAの基準を満たしたほぼすべての投資信託を両証券では買付することが可能です。
ちなみに投資が初めての人の為に補足として伝えておくと、投資信託は同じ商品であればどこの金融機関であっても得られるリターンは同じです。
よって楽天証券、SBI証券のどちらではじめても投資パフォーマンスには影響はありません。
積立金額での比較
次に投資金額の自由度での比較をします。
・SBI証券は100円以上1円単位での投資が可能
・楽天証券でも100円以上から1円単位での投資ができます。
商品ラインナップに続いて、投資金額の自由度の面でも両社の違いはありません。
ただし楽天証券は楽天ポイントを投資に活かすことができるので、ポイントとお金で合計100円の投資をすることも可能です。
また、楽天証券とSBI証券だけを見ると100円から投資ができることは当たり前のように見えますが実は全くそんなことはありません。
ほとんどの金融機関のつみたてNISAでは1,000円以上からの投資となっており、なかには1万円からという証券会社も存在します。
buy&holdが前提のつみたてNISA。
売却なしでポートフォリオの見直しやリバランスをするには少額投資は非常に有効です。
積立頻度での比較
続いて積立頻度での比較です。
楽天証券は毎日/毎月
SBI証券は毎日/毎週/毎月
以上の設定で積立を自動で行うことができます。
毎週積立ができるのはSBI証券ならではのメリットです。
「毎週積立なんてする意味ある?」という方もいるかもしれませんが、この積立方法をうまく利用することで
・国内株は週の前半に下がって後半に上げやすい
・米国株は月曜日は下げやすくて金曜日は上がりやすい
こういった過去の傾向を踏まえた上でのアノマリーを利用した投資ができたりします。
あくまで迷信の1つですが、長期投資にはちょっとした遊び心を持つことで退屈を紛らわせて結果として心の余裕につながったりするものです。
ただし海外株の投信は約定日が翌日の基準価額となることには注意してください。
投資信託のポイント還元での比較
そして両社を最も比較する上で違いが出るのがポイントです。
SBI証券は投資信託の保有残高に応じて年率0.1%のSBIポイントが貰える投信マイレージサービスを行っています。
SBIポイントはナナコポイントやTポイントへ等価で交換もできますが、1ポイントあたり0.85円で現金にすることもできます(要:住信SBIネット銀行口座)
楽天証券は投資信託の保有残高に応じて年率0.048%、また楽天カードや楽天銀行を利用して商品を購入することでも楽天ポイントが付与されます。
楽天ポイントは現金への直接的な交換はできないですが、楽天市場の他にもマクドナルドなどの店舗でも利用でき、投資信託の買付にもあてることが可能です。
ポイント投資⇒売却して現金化という形を考えるならSBI証券よりも現金還元率は高いといえます。
楽天証券は投資信託を購入する際にポイントが貰える唯一の金融機関です。
楽天銀行からの引き落としを選ぶことで、100円の購入でも1件につき会員ランクに応じて最大3の楽天ポイントが貰えます。
商品ごとにポイントが貰えるので、例えば1日の最大積立本数である15本の商品を毎日つみたてすれば(15本×3P×営業日20日として)1ヶ月約900の楽天ポイントを貰うことも可能です。
また楽天カードを利用しての積立でも買付金額×1%のポイントが貯まります。(最大500ポイント)
この場合は買付日は月初営業日固定となりますが、支払いは通常のカード利用と同じで翌月となるメリットがあります。
また上にも書いた通り、楽天ポイントは2017年より投資信託の購入もすることもできるようになりました。
SPUも+1倍となります。
人気ファンド保有でのポイント還元比較
基本的にはSBI証券の方が楽天証券よりも投資信託保有によるポイント還元率は高いです。
しかしSBI証券は一部低コストインデックスファンドについては指定銘柄扱いとなり、該当する投資信託の保有によるポイント付与率は下がります。
実際につみたてNISAで投資がされている人気商品で比較をしてみます。
SBI証券は、eMAXIS Slim先進国株式や楽天バンガードシリーズはポイント付与率が0.03%にまで下がりますが他のファンドは0.05%のポイント付与がされています。
それに対して楽天証券の場合はどの投資信託でもポイント付与率は0.048%固定です。(つみたてNISA対象商品の場合)
こうしてみるとポイント付与率の減少があってもまだやはり投信保有でのポイント還元率で見ればSBI証券が楽天を上回るといってもよさそうです。
「ひふみ投信」などアクティブファンドについては0.1%の付与率が維持されることを考えるとなおさらです。
楽天銀行と住信SBIネット銀行の比較
最後に、各証券口座と連携をする銀行での比較をしていきます。
・SBI証券は住信SBIネット銀行
・楽天証券は楽天銀行
での連携をすることができます。
口座の連携を行う事で銀行口座への預け入れのお金を証券口座での買付余力へ反映されるので取引がスムーズになるメリットがうまれます。
特につみたてNISAをする場合はこの連携はしておくべきです。
住信SBIネット銀行と楽天銀行のサービスを比較すると、他行振込やATM利用の無料回数は住信SBIネット銀行の方がランクに応じた上限回数は多いです。
実際に運用を想定した場合でも、住信SBIネット銀行は預金残高が月末時点で30万円以上あれば、月3回の振込手数料が無料となりATM手数料は5回無料になります。
20代の方であれば無条件で月5回のATM利用と3回の他行振込が無料にも。
これに対して楽天銀行は同じ特典を得ようとした場合、口座残高が100万以上必要となります。
なかなか難易度は高めです。
ただし楽天銀行は楽天証券とのマネーブリッジ連携をすることで普通預金金利が0.1%にまであがります。
SBI証券の0.01%に比べてその差は10倍。
100万円預ければ年間で1,000円の利子は意外と馬鹿にできないです。
また楽天銀行は取引に応じてハッピープログラムの特典により楽天ポイントを得ることも可能です。
口座振替、また他行から振込みがあるだけで最大3ポイントの付与がされます。
給与や賞与の振込を楽天銀行にするだけで、年間で50ポイント近くがもらえるるのでまだされていない方は是非楽天銀行に口座を開いてみてください。
・金利やポイント還元で選ぶなら楽天銀行
・とにかくお金を金融機関にお金を払いたくないなら住信SBIネット銀行
そんな使い分けをしてもよさそうです。
まとめ
楽天証券とSBI証券をつみたてNISAという立場でどちらがいいかの比較をしました。
・SBI証券は投資信託の保有によるポイント還元率が高く、積立頻度の自由さがあり
・楽天証券はポイント付与率が一定であり、購入時にもポイント還元があるメリットがあります。
投資信託購入時でのポイント還元があるのは楽天証券だけなので、お得さで考えるなら楽天証券に分があります。
ただしSBI証券は毎週積立という自由な積立設定ができる唯一の金融機関であり、投資信託の保有でのポイント還元でいえば楽天証券を上回ります。
2018年は調子の良くなかった「ひふみ」をはじめとするアクティブファンドですが、長期的にはインデックスを上回る成績を残していることも事実。
爆発力があるアクティブファンドへと投資をするならSBI証券へつみたてNISAの口座を開設することを進めます。
つみたてNISAは20年間の長期投資。
だからこそ自分が長期的に資産を任せてもいいという証券口座を選ぶべきです。
楽天証券、SBI証券どちらも口座を開設してみて使いやすいほうで「つみたてNISA」を始めるという選択をするのも全然ありです。
つみたてNISA自体の証券口座を後から変更することも可能です。
また「つみたてNISAの投資期間は2037年までなので、2019年から始めた人は19年間しか非課税期間がないのでは?」という疑問をいただきましたが正直いってその心配は不要と考えます。
国としては今後、年金を減らすことはあっても増やすことはないことは確定事項。そして投資によって自助努力をして欲しいという思いも変わらないです。
金融庁の強い要望もあるので今後まず間違いなくつみたてNISAの非課税期間は、いつはじめても20年、また恒久化されると考えていいでしょう。
ただしつみたて投資は早く始めればはじめるほど期間の分散によるリスク分散が図られて損をしにくいことは歴史的な事実です。
非課税枠が40万ですがだからといってその枠を全部使いきらないといけないわけではありません。
まずは少額からはじめてみてはいかがでしょうか。