以前この記事で、学資保険が必要かどうかを考えた
必要性は認めながらも
・我が家は共働き。どちらが倒れてもまあ大丈夫
・自分で貯蓄をすることができている
そんなことより加入は見送ることに決めたわけだ。
何より気になったのはその返礼率の低さ。
記事でもふれた『フコク生命の未来のつばさ』
17年間の払い込みで満期に受け取る返礼率。約102%にしかならないのだ。
1,961,256円の支払で受取は200万円。40,000円も増えない。定期預金よりはいいけれど、あくまで途中解約すれば元本割れ。
さすがに入る気にはなれなかった。
- 学資保険によって返戻金は結構違う
- 学資保険は負担を少なく控除を最大限したい
- 17歳、18歳払込の学資保険の返戻金を比較する
- 全期前納払いにすれば控除を受けれる。返戻率もUPする。
- まとめ 一番返戻率が高いのはJA共済
- 学資保険は入るなら返戻率が高いうちに
学資保険によって返戻金は結構違う
学資保険に入る気にはなれないと記事を書いた翌日。読者からコメントをいただいた。
『もっと返礼率を高くできますよ』
答えは2つ。
・支払期間を(17年から)短くする
・他の学資保険を見てみる
支払期間を短くすることで確かに返礼率を高くすることは可能だ。しかし問題が1つある。
学資保険は負担を少なく控除を最大限したい
支払期間が短くなれば、その年数分の生命保険料控除を受けれない。
年収500万ほどの人(所得税率10%)であれば
・3年早くなれば20,400円ほど。(6,800円×3年)
・6年早ければ40,800円にも。
年末調整でお金が戻ってこないわけだ。
そして契約者に万一のことがあったときの保険料払込免除。もちろん先に払ってしまえば意味がなくなる。月々の支払負担も増えるのであまり得策とは思えない。
解約したら元本割れにもなるのだから。
17歳、18歳払込の学資保険の返戻金を比較する
ということで
・17年間、また18年間での払込。
・受け取れる満期金の返礼率が1番高い学資保険はどれなのか
各社の学資保険。17歳(年)の払込期間、18歳(年)の払込期間での返戻金の比較をしていく。
・親年齢は30歳で夫。子供年齢は0歳
・受取金額は約200万円を想定
対象となったのはこの6つ
・かんぽ生命のはじめのかんぽ
・アフラックの夢みるこどもの学資保険
・日本生命の学資保険
・フコク生命のみらいのつばさ
・ソニー生命の学資保険
・JA共済のこども共済
以上。
また以下3つの学資保険はこれら比較から除外した。
・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の"こども保険"はシミュレーションが不可能だったので割愛。
・三井住友海上あいおい生命の"こども保険"は貯蓄目的ではなく医療保障の側面が強い。大きく元本割れもするので対象外に。
・明治安田生命の"つみたて学資"は人気だが保険料払込期間が5年、10年、15年、前期前納払しかなかったので省いている。
かんぽ生命のはじめのかんぽ 返礼率94.8%
かんぽ生命の夢みるこどもの学資保険。17年払い 学資祝金なしは返戻金が支払額を下回る。
・保険料払込総額は2,109,360円
・返戻金は200万円
・返礼率は94.8%
以上の結果に。
貯蓄目的ならおすすめはできないこの保険。ただし契約者配当金があるので運用次第では返戻金がもう少し増える可能性も。
またこの保険には医療特約"その日からプラス"をつけることができる。
ただし月額700円の支払いが必要。17年間支払えば142,800円ともなる。おすすめはできないが特約の豊富さはかんぽ生命の特長。
返戻金の貰い方は学資祝金がありのタイプとなしのタイプの2つから。なしの場合は大学入学時に一括で受取可能。
ありの場合は小学校(5%)中学校(10%)高校(15%)の入学時、合計で満期金の3割の祝い金がもらえるイメージ。
ただし祝い金なしのほうが返礼率は高くなる。
計算したが、なし(94.8%)⇒あり(94.5%)となった。
返戻金は94.8%。貯蓄目的としてはNG
メリットは特約の豊富さ
学資祝金なしの方が返戻金は高くなる
アフラック夢みるこどもの学資保険は96.3%
アフラックの夢みるこどもの学資保険。17年払いも返戻金が支払額を下回る。
・保険料払込総額は1,869,048円
・返戻金は180万円
・返礼率は96.3%
以上の結果に。
特に保障が厚いわけでもないこの保険。いかにアフラックが学資保険に力を入れていないかが分かる内容。以前は好評だった保険だけに悲しいものがある。
唯一のメリットとしては学資保険では珍しくクレジットカード払いが可能。しかし1%ポイントがついたところで返戻金は支払額を下回る。
返戻金は60万円ごとに設定が可能。120万円から1,500万円までの設定ができる。ただしいくらであろうと返礼率は同じで払込金を下回る。
受取総額の1/6が高校入学時にもらえて、1/3が大学入学時にもらえる。そして大学通学時にも4年間均等に高校入学時と同じ金額がもらえる。入学と通学に合わせたハイブリッド型。
返戻金は96.3%。入る価値が見いだせない
メリットはクレカ払いができること
貯蓄重視の場合は他の保険に入りたい
日本生命の学資保険は返礼率101.7%
ニッセイの学資保険。こども祝金なし型 18年払いは返戻金は100%を上回る。
・保険料払込総額は2,063,880円
・返戻金は210万円
・返礼率は101.7%
以上の結果に。
こども祝い金ありは小中高の入学時期に満期金と別に祝金を受け取れるプラン。
ただし返礼率は低くなる。
8割以上が"なし"を選んで最終的な返戻金を大きくすることを選んでいる。
またこの保険、受取総額が300万円を超える支払いの場合は返礼率が104%へと跳ね上がる、年払いによる支払いをすれば104.4%にも。
受け取りは大学入学となる18歳の時に大きくもらい、19~22歳では定額で4回に分けて均等にもらう。
入学、通学とバランスがとれた学資保険だ。
返礼率101.7%は受取金額300万を超で104%に
入学時に多めに。後は4回に分けて均等に。
年払いによって更に返戻金が高くなる
フコク生命のみらいのつばさは101.9%
フコク生命のみらいのつばさ。ジャンプ型 17年払いも返戻金は100%を上回る。
・保険料払込総額は1,961,256円
・返戻金は200万円
・返礼率は101.9%
以上の結果に。
またこの保険。兄弟で入ることによって割引が適用される特徴も。当てはまる場合は要チェック。
ジャンプ型とステップ型の特徴は以下の通り。
・ジャンプ型は18歳(入学前の11月1日)に祝い金、22歳に満期金が貰える。
・ステップ型は保育園から社会人まで。それぞれの期間に少しずつお金は貰える。
ジャンプ型の方が返戻率は高くなる。
(ジャンプ101.9%⇒ステップ101.2%)
基本的には返戻金の高いジャンプ型に入るべき。しかし満期金が22歳。それを考えると微妙でもある。
そして返礼時期そして返戻率がソニー生命に劣っているということも見逃せない点だ。
個人的にはあまり価値を感じない学資保険。
ジャンプ型は返礼率101.9%ステップ型は101.2%
ジャンプ型は18歳と22歳に返戻金がもらえる
ソニー生命学資保険に比べて時期も率も劣る
ソニー生命の学資保険は返礼率103.8%
ソニー生命の学資保険。Ⅲ型 無配当 18歳払いの返礼率は大きく100%を上回る
・保険料払込総額は1,925,856円
・返戻金は200万円
・返礼率は103.8%
以上の結果に。
ソニー生命の学資保険は無配当。
配当金とは保険会社の運用で剰余金が出た時、契約者に支払われるお金のこと。不確定なものなのでここで紹介する返戻金計算には全てそれを含めていない。
Ⅲ型のお金が貰える期間は、17歳の誕生日から22歳になるまで。(※21歳を除く)5回に分けて40万円ずつ返戻金をもらえることに。受験や入学よりも入ってからの補助が大きい保険。
21歳にはもらえないのが特徴的。
ソニー生命の学資保険は返礼率103.8%
40万円を5回に分けてもらえる。
大学の入学時よりも通学時の補助になる
JA共済のこども共済は104.7%
JA共済のこども共済 18年払い大学プランは年払い限定で返戻金は最も高かった。
・保険料払込総額は1,908,864円
・返戻金は200万円
・返礼率は104.7%
以上の結果に。
JA共済の特徴は年払いでの高い返戻金。
月払いでは100.4%しかないが年払いにすることで104.7%へと返礼率が跳ね上がる。最も返礼率の高い保険となった。それに加えて運用の結果によっては割りもどし金もプラスされる。
契約者に有事の際の払込免除制度も内容に含まれる。
中学・高校・大学プランがあるが一番返礼率が高くなるのは大学プラン。18歳から22歳まで受取総額の1/5ずつを均等に貰うことができる。
入学時と通学時をバランスよく考えられた設計だ。
ただしあくまでJA共済での運用となるので、仮にJAが経営危機また破綻となる事態が起きた時には保護機構による保障がないことには注意したい。
JA共済のこども共済は返礼率が104.7%で最高
月払い返礼率は100.4%しかないので年払いで
クレジットカード払いも対応!
全期前納払いにすれば控除を受けれる。返戻率もUPする。
(一括払いと全期前納払いの比較)
この記事では17.18歳払いの学資保険返戻率のランキング付けをした。しかしお金が豊富にあるのならおすすめしたい支払方法も。
それが全期前納払い。
全期前納払いは一括払いとイメージ は近い。ただしあくまで全払込分の保険料を一括で保険会社に預けるという形。
そしてそこから保険会社が毎月、あるいは毎年保険料分を引き落としていく。
一括払いには劣るが通常よりは割安な保険料に。
1番のメリットは毎年受けれる生命保険料控除。余裕があるなら検討したい。
保険料を毎月払いではなく半年払い・年間払いとすることで返礼率をあげることも一つの方法。我が家もそのやり方をとっている。
クレジットカードでの支払いに対応しているかもチェックだ。10万円の支払額なら1%は1000円にも。
まとめ 一番返戻率が高いのはJA共済
学資保険ランキング(17・18歳払い)は以下の通り
1位 JA共済のこども共済 104.7%
2位 ソニー生命の学資保険 103.8%
3位 フコク生命のみらいのつばさ 101.9%
4位 日本生命の学資保険 101.7%
5位 アフラックの夢みるこどもの学資保険 96.3%
6位 かんぽ生命のはじめのかんぽ 94.8%
一番返戻率が高かった学資保険は
・JA共済 こども共済(大学プラン) 18歳払い
となる。
・返戻率は104.7%
・1,908,864円の払込に対して2,000,000円の返戻金
カード払いにも対応。それに加えて運用益が出れば、割り戻し金も3年目から発生する。
また、満期金の受取の方法については
・大学入学時となる18歳から22歳まで
・5回に分けて40万円の振込み金額
以上となる。
返戻金という観点で見れば最も優れた学資保険。だが注意点が2つある。
・年払いにしないと返戻金は大きく下がること
・何かあった時に保証がないこと
特に月払いにしてしまうと返戻率は104.7%から100.4%へとなってしまうので、JA共済の学資保険に加入する場合は絶対に年払いにしておくこと。
学資保険は入るなら返戻率が高いうちに
子供が大きくなるほど返戻率は下がっていく学資保険。
加入するのは自由。
しかし入るのであれば返戻率が高いうちに検討を。まずは話を聞いてみるのも。
もし学資保険を検討している方がいればどうせなら保険の無料相談サービス を使うといい。面談後アンケートに答えるだけでプレゼントがもらえるからだ。
訪問サービスだから行く必要がない。加入のごり押しもしないから人気がある。
あくまで保険は自分が必要なときに入るもの。
自分の中で腹に落として必要かどうかは考えて欲しい。