「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェットが推奨する投資法。
今僕はS&P500というアメリカの株式指数に毎月20万円の積立をしている。
具体的には楽天証券で「iFreeS&P500インデックス」という投資信託を購入中。夫婦のNISA枠(毎年240万×5)を全て消化する予定だ。
低コストを極めるのであればVOOという海外ETFを買うのが1番効率はいい。
しかしながら
・リアルタイムで値動きしない
・機械的に積立ができて分かりやすい
・信託報酬も割安
意外と投資信託も悪くない。まして家族共有のお金ならなおさらだ。
既に340万ほどS&Pへの投資をしている
だからこそ不安になる時がある。
・本当にこのまま積み立てを続けていいのか。
・独りよがりな投資になっていないのか。
一度過去を振りかえることで確認をしてみた。
考えるポイントは3つ
・S&P500への投資信託は「iFreeS&P500インデックス」で良かったか
・S&P500で本当に良かったのか?全米?ダウは?
・アメリカへの投資でいいのか。新興国、全世界は?
以上3点について過去データを用いた比較をしながら考えていく。
S&P500への投資信託はiFreeでいいのか
今のところは「iFree」が最もベター。
S&P500をベンチマークとする投資信託は3つある。
・iFree S&P500インデックス(信託報酬0.243%)
・iシェアーズ 米国株式インデックス(信託報酬0.405%)
・SSga 米国株式インデックス(信託報酬0.486%)
人気の指標にも関わらず投資信託の数は意外と少ない。
また、iFreeとSSgaは2017年に設定された商品。(iFreeは2017年8月31日から。SSgaは9月29日から)
期間は短いがリターンの比較をしてみた。
直近6ヶ月でのトータルリターン比較
(2018年6月4日時点)
直近6ヶ月でのリターンは
・iFree S&P500インデックス・・+0.84%
・iシェアーズ 米国株式インデックス・・+0.79%
・SSga 米国株式インデックス・・+0.89%
どれも大きく変わらない。
意外なことにSSgaが一番パフォーマンスは高かった。ただしその差は1日で埋まってしまうほど小さな数字。
折れ線グラフで比較をしてみた
青(4831C139)・・iシェアーズ
赤(04318178)・・iFree
緑(55312179)・・SSga
正直なところ誤差レベル。
3つの投資信託はどれも、指数に対して大きな乖離が起きていない。それならば信託報酬が1番安い「iFreeS&P500インデックス」を購入するのが無難。
またSSgaは解約する際に約定代金から0.1%の信託財産留保額が差し引かれることにも注意したい。
S&P500でいいの?全米・ダウ・高配当は?
(こちらの記事では全投信の比較をした)
S&P500は無難。ただし全米株に比べて旨味が小さい。
米国株式の指数の中では尖りすぎていない。ベストではないかもしれないが悪くはない選択というのが正直な感想。
過去リターンでの比較をしてみる。
アメリカの株式指数をベンチマークとしている投資信託は主に4種類。
・S&P500
・全米株式
・NYダウ
・高利回り株式または配当貴族指数
全米株式や高利回り株式の指数は日時データが取れなかったのでそれらをベンチマークとするETFで年次リターンの比較をした。(ただし配当を含まず)
過去10年でのリターン比較
過去10年で比較をすると(2008~2017年)
・S&P500は平均リターン8.04%
・VTI(全米株)は平均リターン8.52%
・DIA(NYダウ)は平均リターン7.94%
・VYM(高配当株)は平均リターン6.64%
過去5年で比較をすると(2013~2017年)
・VOO(S&P500)は平均リターン13.93%
・VTI(全米株)は平均リターン13.87%
・DIA(NYダウ)は平均リターン14.16%
・VYM(高配当株)は平均リターン12.02%
ダウ・S&P500・全米株はそれぞれ大きくリターンは変わらない。直近ならダウが1歩有利という見方ができる。
対して高配当株は1~2%程リターンが落ちている。
リターン、分散性といった意味ではS&P500よりも全米株式の方がパフォーマンスは高く見える。
ただしあくまで同一国。大きな流れは変わらない。
アメリカへの投資でいいの?新興国は世界は?
これは正直なところ分からない。ただし過去を見るならアメリカ株式のリターンは他の多くの指標を上回ってきた。
過去リターンでの比較してみる。
・新興国株式はVYM
・全世界株式はVT
指標の日次データが取れなかったのでそれをベンチマークとするETFで年次リターンの比較をした。(ただし配当を含まず)
過去9年でのリターン比較
過去9年で比較をすると(2009~2017年)
・S&P500は平均リターン13.2%
・VWO(新興国株)は平均リターン10.59%
・VT(全世界)は平均リターン10.13%
過去5年で比較をすると(2013~2017年)
・VOO(S&P500)は平均リターン13.93%
・VWO(新興国株)は平均リターン2.93%
・VT(全世界)は平均リターン11.86%
VTの設定日が2008年6月からとなるので10年比較はできなかった。近年で最もリターンが高いのがS&P500となる。
ただし今後どうなるかはわからない。
PERで見れば米国株式は他国より割高
(私のインデックスより)
株の割安度を示すPER(低いほど割安)
2018年4月時点の米国の実績PERは21.9。全世界は17.4で新興国は15となる。他国の方が割安であり特に新興国株がお買い得だ。
世界の時価総額の過半数を米国が占める
現在、全世界の株式時価総額の過半数をアメリカが占めている。(2018年4月時点)
5年前は46.3%だったその割合。アメリカが占める比率は増えているのだ。
VT(世界株式)の構成比率も米国が過半数
2017年末のVTの国別構成比率がこちら。
52%をアメリカが占めていて、8%を米国経済と親和性の高い日本が占めている。
アメリカが悪くなれば世界経済が悪くなるといっても過言ではない。逆説的に言えば全世界株に投資をしてもアメリカ株へのリスクヘッジとはなりにくい。
まとめ これからのシナリオとして
iFreeS&P500インデックスへ僕は投資を続けたい
・アメリカは世界をけん引し続けてきいる。
・その中でS&P500という指標は一般的
・S&P500へ投資する投資信託としてベターだから
以上3つが主な理由。
基本的にインデックス投資は長期視点での観測が必要。どんなことがあっても少なくともあと5年間は、この投資スタイルを継続したい。
短期的な見方をするなら米国vs中国の関係が心配だ。
一番良い展開はアメリカが中国から一定の貿易収支改善、市場開放の合意を取り付けること。
米中どちらも譲歩が必要。そうなれば新興国も先進国も株価は上がりそう。
よくない展開としては米中どちらも全く譲らないこと。
トランプ大統領が強硬策を続ける限り、中国は応戦せざる得ない。そうなれば互いにけん制しあって消耗戦に陥っていく。
世界的に株価が下落局面に陥りそう。
面白い展開としては米国、中国どちらかが一方的に主張を通すこと
米国が負ければ、日本株もオワコン。ただし新興国株式があがるという今までにない展開も見えてくる。
さぁどうなるのかな。できればずっとアメリカには右肩上がりでいて欲しいんだけどね。