最近よくまとめサイトで見るから気になったんよね。
abemaTV200億の赤字!
【悲報】AbemaTV誰も課金していなかった!!
とか色々。
それにしては藤田社長は余裕そうで今は投資段階だから^^とか言っちゃってる。
いやいや200億だぞ200億。
サイバーエージェントって何か他にしてたっけ。。ブログとか?後はネット広告??
それだけで200億なんて赤字ほんまに大丈夫なんか、そんなわけないやろーって思って気になって調べてみたんだけど。
極端な話、大丈夫だろうなーと思った。
もちろんこれだけの投資をしているわけだからできるだけ早いスパンでの収益には結び付けたいと思っているだろうけれど
・圧倒的な収益をもつ2つの他事業が順調だから。
・イケイケな新規事業を後押しする健全な財務体質と社風もっているから
以上2点の理由でまぁAbemaTVは200億円の赤字を出しているけれどサイバーエージェントという会社に関しては大丈夫?と思うよりもまだまだこれから伸びていくだろうなーと予測ができた
サイバーエージェントは圧倒的な収益をもつ2つの事業が順調である
上の図はサイバーエージェントの2016年度の業績(営業利益)結果とまた2017年度にかけての予測である。
サイバーエージェントの2016年度売上高については3,106億円であり、そのうち広告事業が1,704億円(約55%)あり、ゲーム事業が1,226億円(約40%)を占めている。
また各事業の営業利益率についてであるが、広告事業に関しては9%程であるが、ゲーム事業に関しては25%程と非常に高くどれだけシャドウバースとグラブルがドル箱になっているかが伺い知れる('Д')
しかし上の図を見てもわかるが同社は2017年度のゲーム事業において、減益となる予測をしている。ソシャゲは一時の最大風速は強くとも一過性の部分も強く浮き沈みも激しい。
そんなことはきっとサイバーエージェントのキラキラ社員にとって100も織り込み済みなんだろう。だからこそ一つの事業に頼るのではなくてAbemaTVというメディアへの新事業開拓にこれだけの投資をしているのだろうから。
そしてここで僕はサイバーエージェントの広告事業の営業利益率9%という数字について気になった。これは広告事業として高いのだろうか。低いのだろうか。
サイバーエージェント広告事業での営業利益率9%という数字は電通すらかすむ程の高さだった
サイバーエージェントの広告事業営業利益率が高いか低いかを調べるにおいて、まず気になったのは、昨今労働問題で悪評がついてしまったとはいえ相変わらず国内では圧倒的な規模を誇る電通の存在だ。
2016年度の電通は連結売上で4兆9千億。2位の博報堂に対して4倍近くの差をつけている。圧倒的な数字であることは間違いないのだがそれに対して営業利益は1380億ほど。意外と低いのだ。営業利益率でみても2.8%ほどしかない。
また、電通に限ったことではなく他の大手広告会社についてもこの傾向はみられる。
博報堂は1兆2千億に対して営業利益は430億(3.5%)
ADKは3526億に対して営業利益は56億(1.6%)
華やかで儲かりまくっているイメージのあった広告業界は意外と儲かっていない。
これはネット広告会社に関しても同じ。DACやセプテーニなどの大手であっても営業利益率は3%ほどしかないのだ。
なぜサイバーエージェントは広告事業で営業利益率9%という高さを保持しているのか。
他社とは何が違うんだろう。そう考えた時に真っ先に思い浮かんだこと。
そう、Amebaブログという自社メディアの存在だ。
広告会社は基本的には広告を出したい企業からお金をもらう。そしてそれをテレビや新聞などのメディアにお金を払うことで掲載してもらいそのお金の差額を収益とすることで成立する。
しかしことサイバーエージェントにおいては、Amebaブログへ掲載する際の広告についてのみではあるが支払先のメディアは存在しない。だって自社メディアだからね。
個人ブログは減ったとはいえ、小林麻央さんをはじめ有名な芸能人のブログサービスに力を入れているAmebaブログは未だ人気は衰えていない。
それを自社メディアとして抱え、広告を貼ることができるなんて。広告会社からしたら夢みたいなことじゃないだろうか。
またこれらAmebaブログによる広告を通して、強固なメディアをもった中での広告事業が儲かるということは誰よりもサイバーエージェントが一番わかっていることだろう。
だからこそのAbemaTVへの投資と考えると、これだけの投資額についても十分回収可能ではないかと思えてくるから不思議だ。
イケイケな新規事業を後押しする健全な財務体質と社風をもっているから
以前3DSがめっちゃ売れて任天堂のキャッシュがすごい潤ったときかな。あの頃、『今任天堂が全く利益を生まなくても抱える社員の一生分の飯は食わせていける』とかいう話を聞いたことがある。まぁ自分もよく知らないので、そんなことを経営者が言ったわけではないと思うけれど。
極端に言ってしまえば、もうこんなこと考えるようになってしまったらその会社の寿命は短いんだろうなと思う。仮に本当に前者のことを思うのであれば会社をたたんで金を株主と社員に配布するのが一番だ。そんなおごりが任天堂にスマホアプリゲームへの参入を遅らせ、目新しさのなかったWiiUを爆死させたわけだから。
これからの時代、こと日本市場においてはパイの食い合いだろう。新たな挑戦をしたり産み出すものがない限り現状維持はありえない。ましてや世界からの参入もある。現にあれだけ隆盛を誇ったニコニコ動画はyoutubeにmixiはFacebookに駆逐された。
だからこそ新たな挑戦への環境を、社長自らが盾となってどんどん切り拓いていくサイバーエージェントという会社に僕は発展性をとても感じる。
その環境の中でこそ産まれなかった優秀な人材や新しいビジネスっていうのはとても多かったんじゃないだろうか。
現に、先ほどあげたゲーム事業の高収益構造であっても別に元からそんなスマホゲーム事業があったわけではないことは僕らだってわかる。
シャドウバースなんて2016年サービス開始だしグラブルだってまだ3年前だ。
どの会社にもチャンスはあったわけで。その中でサイバーエージェントの社員たちは他社の社員を出し抜いた。そういった人材こそが同社にとってはどの事業より大事な一番の財産であることは間違いない。
企業は人となりという言葉はあるけれどあれは別に嘘っぱちではないと思う。
ただ勘違いしないでほしいのはその"人となり"は環境によって左右されるということだ。モチベーションの低い職場でヤル気を出せと言われても咲く花もさかないだろう。
そして藤田社長は自らが株主・あるいは世論からの非難の対象となることを予想しながらもあえて自分が思い切った発言をすることで、社員に対して失敗を怖がらせずモチベーションを上げるためのパフォーマンスをしているのではないだろうか。そう勘繰りたくなるほど彼はうまく社員のやる気を引き出し業績へと結びつけている。
またその挑戦的なイケイケ社風を、健全な財務体質も後押ししていると言えるだろう。これだけ社風がチャラくふざけたイメージすらあるサイバーエージェントだが自己資本比率はここ数年50%近くをキープしている。また、AbemaTVに対して多額の投資をしたにもかかわらず同社の抱えるキャッシュは去年より100億円以上も多い。
豊富な自己資金を背景に子会社の経営経験を若手に積ませ成長を促しながらも、採算が取れなければ早い段階で撤退させる。また売却チャンスがあればどんどん子会社を売却してキャッシュを蓄えまた投資にへと当てていく。無謀に見える子会社の乱立にも決して無駄は存在していない。
これらも全て計算ずくでサイバーエージェントの経営は行われているのだろう。
以上より僕は、AbemaTVが200億円の赤字を出していてもサイバーエージェントは大丈夫と考える。
追記
まあ、こんなこと言っといてサイバーエージェントという会社は僕は好きじゃない。なんか悔しいじゃんね。プライベートはキラキラ、クリエイティブな仕事と恵まれた職場環境。何ひとつ僕が勝てることなんてなくてさ。完全に上位者なわけ。
高校の時くらいからかなあ、はっきりと認識したよ完全上位者。文化祭の準備をキャッキャしながら夜遅くまでやって、部活も打ち込みながら彼女も作ってさ。それでいて僕より勉強もできちゃう。いやになっちゃうね(・Д・)
そして、すげーなーって思う反面、そんなお前らの思うようにはいかんぞっていう謎の嫉妬があったりする。あー情けない( ´_ゝ`)
書いていて、自分は経理として数字とにらめっこしてることが好きだけど、どこかそういう煌びやかな世界に憧れがあるんだろうなあと思った。
まあ人生は妥協の連続と考えている僕はこれでええんやけどね。