投資信託もやらないし証券会社はコストが安いSBI証券だけを使っている。
周りを見るとそういった方は多いです。
実際にサービスの内容で見ても
・国内株は手数料が最安クラスでIPOも豊富
・海外株は為替コストが最安で手数料も低い
そんなメリットを理由にSBI証券を利用する方は多いです。
最近自分はマネックス証券に口座を開きました
今まではSBI証券で海外株式を買っていましたが
・IPO投資が完全に公平な仕組み
・米国株取引での注文の幅が広い
指値期間の長さを含めてマネックス証券のメリットが見えてきました。口座を開けばSBI証券とは違い無料で米国株リアルタイムチャートが見れるのもポイントです。
以前こちらの記事では楽天証券とマネックス証券の比較をしました。今回この記事ではSBI証券とマネックス証券の比較を徹底的にしていきます。
実際にどっちが良い?
総合的にはSBI証券!でもマネックス証券も面白い
- SBI証券とマネックス証券の一覧比較
- 投資信託の取り扱い本数での比較
- 米国株式の銘柄数での比較
- 株式手数料の比較
- 為替コストの比較
- ポイント面の比較
- 使いやすさの比較
- 更に細かい点を比較
- まとめ どう使い分ける?
SBI証券とマネックス証券の一覧比較
まずはじめに両社の比較を一覧にしてみました。
SBI証券の方がマネックス証券よりも規模は大きいです。
また両社を比べた場合基本的なサービス内容や手数料については同じですが、総合的に見ればSBI証券はマネックス証券を上回っているともいえます。
・日本株の手数料が安い
・IPOの取り扱い本数が多い
・為替コストを低く抑えることができる
以上がその主な理由です。
投資において間接コストの削減は何にも勝る重要なファクターです。国内株はもちろん流行りの米国株についてもその面でSBI証券は圧倒的な低コストを誇ります。
ただしマネックス証券は米国株の銘柄数が豊富で注文方式も多様です。IPO投資にも積極的でありSBI証券とは違って資金格差の出ない完全公平性をとっています。
それでは実際に口座を利用する上で重要なポイントをさらに詳しく比較をしていきます。
投資信託の取り扱い本数での比較
・SBI証券の投資信託の本数は2,661本
・マネックス証券の投資信託の本数は1,171本
(2019年1月時点)
投資信託の商品数ではSBI証券の方がマネックス証券よりも2倍以上の商品数を誇っています。ただし実際のところだからといってSBI証券に優位性があるわけではありません。
「ニッセイ」「eMAXISSlim」シリーズなどをはじめとする低コストインデックスファンドから「ジェイリバイブ」や「ひふみ」などのアクティブファンドまで主要な投資信託はどちらも全てラインナップがされています。
メジャーな指標ではないインデックスファンド、また一部のアクティブファンドが楽天証券には多いというだけです。それらを一般投資家が選ぶことができるメリットはあまり大きくありません。
また、意外と誤解しがちなのは楽天投信投資顧問の投資信託シリーズ。
・VT(全世界)へと投資をする楽天・全世界株式
・VTI(全米)へと投資をする楽天・全米株式
これらの人気ファンドももちろんSBI証券、マネックス証券で同じ条件で購入することは可能です。
投資信託積立タイミングの比較
(SBI証券の積立タイミングは非常に自由)
次に投資信託の積立方式ですがSBI証券のほうが自由が効いて便利です。
・SBI証券は毎日・毎週・毎月などの設定で100円からの幅広い積立をすることができます
・マネックス証券は「ウェブかんたん銀行つみたて」というサービスにより、指定をした日に1,000円以上からの積立をすることができます。
「ウェブかんたん銀行つみたて」は積み立て日を1つずつ設定する必要があることに加え、積立日が休業日の場合は翌営業日に積み立てられてしまいます。
営業日を判別しての分散積み立てが100円からできるSBI証券の方が圧倒的にユーザビリティは優れています。
つみたてNISAではSBI証券のみ毎日積立可能
また2018年より始まった投資制度でもある「つみたてNISA」の場合、SBI証券は「毎日」「毎週」「毎月」つみたてが可能ですがマネックス証券は毎月積立しか行うことができません。
統計的には毎日積立でも毎月積立でも長期間でのパフォーマンスに大きな違いは表れないというデータはあります。
しかしそうであっても毎日積立をすることでの心労負担軽減。それは投資を始めると身に染みて実感します。
1日で数%落ちるとか普通にあるしな
その前日に積み立てると辛いね
米国株式の銘柄数での比較
昨今人気の米国株式の商品数はマネックス証券がSBI証券を大きくリードしています。NY証券取引所に上場している企業はほぼラインナップをしており、成長力のある小型株売買をしたいなら口座開設は必須です。
リアルタイムで米国株のチャートを見ることができるのもマネックス証券だけのメリットです。(SBI証券は無料版は15分遅れ)
SBI証券には米国株・ETFを定期購入できるサービスや、株式に応じた貸株金利を受け取ることができる「貸株サービス」が充実しています。ただしそのどちらについても
・米国株・ETFの定期購入は手数料がかさむ
・米国株の貸株サービスは金利が低い
とあまり大きなメリットにはなりません。
米国株の貸株金利はほとんど0.01%か..
うん。しかも配当が雑所得になって課税面で不利なこともあるんだ
注文方法に優位のあるマネックス証券
マネックス証券は米国株式の指値期間が90日と長いことも特徴です。
これは利用してこそ有難さが分かります。
「約定したつもりだったけれど期日が切れてた」なんていう相場のチャンス逃しが少なくなります。
また注文(親注文)が約定した場合、自動的に次の注文(子注文)を発注する連続注文もですが、値動きの粗い中小株を売買する場合は絶対に欲しい「逆指値注文」にも対応している点もポイントです。
逆指値注文とは設定した条件(トリガー条件)を満たした段階で取引所に発注する注文方法です。
具体的にいうなら、120ドルで購入をした株式に対して110ドルの設定条件で逆指値の成行注文を出しておけば、その後株価が急落した場合、設定価格の110ドル以下になれば自動的に注文が発注されるということです。
毎日株価を見れる人にとっては不要なものです。ただし長期旅行などに出かけてどうしても相場を確認できない場合などは被害を最小限に抑えることが可能です。
ビビりな自分にはありがたいな
その後上がることも多いけどね
株式手数料の比較
次に国内株式と米国株式での手数料を比較しました。
SBI証券の方がマネックス証券よりも国内株式の手数料は安いです。
米国株式の手数料は同じです。
マネックス証券はサービスを大手2社に寄せてきていることもあり今後の手数料引き下げには期待ができます。
NISA口座では国内株式の手数料はどちらも無料です。米国株式については
・SBI証券は海外ETF買付時手数料が無料
・マネックス証券は海外ETFと個別株の手数料をキャッシュバック
という違いがあります。
マネックス証券の方が投資対象が広いですが、SBI証券は手数料がキャッシュバックではなく無料になる点がメリットです。
キャッシュバックと違い為替の影響を受けません。
外国株式の手数料はどう引かれる?
SBI証券もマネックス証券も外国株式の手数料は0.486%(税込)です。ただし最低5.4ドルかかり、また上限は21.6ドルとなります(共に税込)。
買付金額が大きいほど手数料比率は小さくなります。
実際に楽天証券で購入をした画面を見てみます。
米国株式購入時の手数料比率
・3,202ドル分の購入をしたときの手数料は約定金額に対して税込0.486%
・4,746ドル分の購入の場合は0.455%です。
・5,000ドルであれば0.432%
・1万ドルであれば0.216%
このように買い付け金額が増えるほど手数料の比率は小さくなります。
分かりやすいように金額(税込)で整理をすると
・約定代金が1111ドル以下 (手数料は5.4ドル固定)
・約定代金1111ドル~4444ドル (手数料0.486%)
・約定代金が4,444ドル以上 (手数料は21.6ドル固定)
ということになります。
少額で買うなってこと?
そうは思わない。でも1,111ドル以下の買付はもったいない
為替コストの比較
手数料の次は為替コストを比較します。
SBI証券は同証券のFXαサービスを利用することで為替コストを1ドルあたり0.5銭に抑えることが可能です。(1万通貨が必要)
マネックス証券の場合は25銭かかります。
また少額の場合でも住信SBIネット銀行の外貨預金サービスを使うことで1ドル当たり4銭の金額に抑えることが可能です。
更に「外貨積立」での買付購入であれば片道2銭と半額にもなります。また時期は突発ですが為替コストが0になる「外貨特BUY日」イベントにも注目です。
実際どれくらいの差になるか。
1万ドルの場合で0.5銭と25銭で為替コストの比較をすると2,450円程の違いがでます。4銭と25銭の場合でも2,100円の差となります。(1ドル100円と想定)
100万円で約2,000円の違いか
この差をどう見るかだね
ポイント面の比較
SBI証券とマネックス証券は主に投資信託を軸にポイントサービスを行っています。
・SBI証券は投信マイレージサービス
・マネックス証券はマネックスポイント
比較をしてみるとポイント付与率、また付与の条件などに関してSBI証券の方がマネックス証券よりも優位性があります。
それぞれの内容を比較します。
SBI証券の投信マイレージサービス
投信マイレージサービスとは投資信託の月間保有残高に応じて毎月ポイントが貯まるサービスです。
SBIポイントが貯まります。
ポイント付与率は1,000万未満の場合0.1%で、1,000万以上の場合は0.2%となります。ただし一部の低コストファンドに関しては0.05%または0.03%となります。
低コストファンドとは具体的にeMAXIS Slim(先進国は0.03%)、たわら、iFreeシリーズが0.05%に、また楽天シリーズのファンドは0.03%となります。
またSBIポイントの使い道は
・現金にする場合は1ポイント0.85円
・Tポイントやnanacoポイントへは等価
での交換をすることができます。
ただし現金にする場合は最低でも1,000P。Tポイントやnanacoポイントも最低500ポイントからの交換です。
1年目のポイントは4年目に失効するので注意が必要です。
マネックス証券のマネックスポイント
マネックス証券では投資信託の月間の平均残高に応じて年間で0.08%のマネックスポイントが貯まります。100万円で800ポイント、1000万円で8000ポイントです。
ただし「eMAXIS Slim」「たわら」「iFree」など低コストインデックスファンドはその残高に含まれず、またNISA口座も対象外です。
マネックスポイントの使い道は
・株式手数料に等価交換
・Tポイントやnanacoポイント
へと交換をすることができますが現金へ交換をすることはできません。
SBIと違って現金に交換できない!
ポイントで考えるなら楽天証券
ポイント面で考えるのであれば楽天証券はSBI証券やマネックス証券に比べて圧倒的にサービス内容が優れています。
投資信託保有残高でのポイント付与率は0.048%と他2社に比べて劣るようにも見えますが無条件で殆どの投資信託でもポイントが貯まることが特徴です。
また2018年10月からは楽天カード を利用して投資信託の積み立てをすることで、ポイントもたまるサービスを始めます。
投資上限は月額50,000円ですが十分に大盤振る舞いのサービスです。
・国内債券のインデックスファンドを積立(eMAXIS Slim推奨)
・積み立てした商品を次の日に解約
・翌月も同じことをする(以下ループ)
国内債券は1日での変動が非常に少ないので上記を毎月繰り返せば限りなく確実にプラスになります。
この為だけに楽天証券の口座開くか
そういう人多いだろうね。
使いやすさの比較
SBI証券は比較また分析がしやすいインターフェースが特徴です
(SBI証券 eMAXISシリーズ比較)
・投資信託のパワーサーチでは商品の比較が5つまで可能
・米国株ではテーマごとに銘柄を検索できる。また最近トレンドの投資戦略もすぐに分かります
はじめはゴチャゴチャして見えるSBI証券の画面ですが慣れていくとそれを使いこなすのが日課のようになっていきます。
また株式の取引画面はシンプルで分かりやすいです。
マネックス証券は銘柄分析が分かりやすいです
(マネックス証券のJTスコア分析)
マネックス証券に口座開設をすると株式銘柄の「IFISスコア」をそれぞれ見ることができます。
・企業の成長性や割安性
・テクニカルでの優位性や財務健全性
株価を左右する数字をすぐに業界の平均値と比較ができて便利です。
企業の業績に関する情報がリアルタイムで分かる「マネックス銘柄スカウター」も自分は口座を作ってからよく見るようになりました。
ただし実際の管理運用面においてどうしてもマネックス証券は使いにくさを感じることは事実です。
改善されてきているとはいえ、慣れるまで売買画面にたどり着くのも時間がかかってしまうので今後に改善を期待したいです。
更に細かい点を比較
米国株の銘柄数くらいしかマネックス証券の魅力がないな
うん。でもマネックス証券のiDeCoは最強だよ
SBI証券とマネックス証券で他にも比較して気になる点を紹介していきます。
iDeCoならマネックス証券が優位
税メリットの大きいiDeCoですがSBI証券、マネックス証券どちらも取り扱いをしており両社とも金融機関に支払う運用管理手数料は無料です。
iDeCoで比較をするならば「eMAXIS Slim」シリーズをラインナップにもち、商品の最安コストへの徹底がされているマネックス証券が給付面も踏まえるとSBI証券よりも優れているという見方ができます。
ただしSBI証券は2018年11月よりiDeCo新プラン「セレクトプラン」を始めます。
ラインナップにeMAXIS Slimを含むなど低コストへの徹底化がこれまでされていることはもちろん「全世界株式」や「S&P500」への投資も可能になります。
今後の各証券会社の動向に注目です。
また実際のiDeCoの受取の際にもマネックス証券のiDeCoはSBI証券よりも多様な受取方式が可能です。
・SBI証券 は一時金か年金方式か1つを選択
・マネックス証券は一時金と年金方式の併用ができます。
一時金と年金の受取併用ができることは老後設計を立てやすいというメリットに加え、税控除面でも優位性があります。
つまり同じ運用金額でも受取金額がお得になる可能性があります。
特に退職金が多い人は注意
つみたてNISAはSBI証券
年間40万円×20年間の非課税枠となるつみたてNISAはSBI証券の方が絶対にお得です。マネックス証券にはできない「毎日積立」が可能で投資信託の保有残高は投信マイレージの対象となります。
マネックス証券はつみたてNISAの投資信託残高に対してマネックスポイントは対象外となります。
ただしつみたてNISAで1番利便性が高い証券会社は間違いなく楽天証券です。
SBI証券と同様に投資信託の保有残高に応じてポイントが貰えることに加え、実際に購入する際にも
・楽天カードで積立すれば楽天ポイントがつき
・楽天銀行から引き落とされてもポイントが付きます。
もちろん「毎日積立」も可能です。
キャンペーンを比較
口座開いてお金もらえたりする?
SBI証券はあるよ
SBI証券はSBI証券口座開設をしてSBIハイブリッド預金へ50,000円以上預入れをすることで1,000円もらえるキャンペーンをしています。
こちらも銀行口座は一緒に申し込めます。
マネックス証券は口座開設から1ヶ月間の日本株の現物株式買付手数料および投資信託買付時の申込手数料を全額キャッシュバックをしています。
IPO投資はSBI証券ですが。。
IPO投資で比較をした場合はSBI証券の方がマネックス証券よりも取り扱い銘柄が充実しています。
またSBI証券のIPO投資は抽選にはずれても「IPOチャレンジポイント」が手に入るのでそれを貯めることによりいつかお宝IPOに当選することが可能となります。
取扱いも多いのでポイントはどんどんたまっていきます。
ただしSBI証券のIPO投資は資金力が多い人ほど株数を多く買うことができるため、一般の人がIPOチャレンジポイントを使うことなく当選することは非常に困難です。
マネックス証券は抽選方式が「完全公平抽選」となるのでSBI証券のように資金によって有利と不利は特にありません。
Twitterでも当選報告をよく見かけます。
得られる情報を比較
SBI証券では四季報や企業に対するモーニングスター社の個別銘柄評価のレポートを見ることができます。株主優待検索も分かりやすくて便利です。
マネックス証券はスマホアプリ「マネックストレーダー」を利用することでアナリストの経済ニュースに対する今後の予報が確認できます。
また個人的にはロボットの投資判断を日々配信する「マネックスシグナル」に刺激を受けることが多いです。
ロボアドバイザーを比較
ロボアドバイザーについてはSBI証券が「ウェルスナビ」という海外ETFの自動運用、マネックス証券が「マネックスアドバイザー」で国内ETFの運用をしています。
コストが低いのはマネックスアドバイザーですが、ウェルスナビにはデタックス(節税)機能があり効率のいい投資をすることが可能です。
ただし1%かかるコストを上回るメリットがあるかどうかという点では疑問が残ります。
またAIによる投資はあくまであなたのリスク許容度に応じたポートフォリオを提供してくれるというだけのサービスであり、損失を防いでくれるわけではありません。
ロボアドバイザーの無料診断で自分のリスク許容度をはかり、その上で手動で投資商品を組み合わせできればより低コストな投資ができます。
今はそれが誰でも簡単にできる時代です。
まとめ どう使い分ける?
アメリカ株で爆益あげたいんだ!
それならマネックス証券も開設しよう
SBI証券とマネックス証券はどちらも優れたネット証券です。
通常で使う口座はSBI証券を使うようにして、iDeCoはマネックス証券のiDeCoではじめるという形を選んでみてもよさそうです。
マネックス証券の口座は銘柄分析のツールとしても役に立ちます。
また昨今の急騰が話題になった「TLRY」など米国株の小型株も充実しているのでスポットで売買をするチャンスを逃さないようにしていきましょう。
証券会社は多く持ちすぎてしまうと管理も大変です。
ただし投資ごとに適切な証券会社を選択することでメリットが得られることは確かです。
口座開設によるキャンペーンもありますのでまずは一度口座の開設をしてみて、じっくりと自分に合う証券会社を選んでみてはいかかでしょうか。