つみたてNISAとは2018年から始まった非課税投資口座の名称です。
通常のNISAとは違って1年間の非課税投資枠は40万円と少なめ。ですがその分非課税期間は20年間で通常NISAの4倍あります。
また、一般NISAとの併用はできません。
投資対象は国が設定をした基準をクリアした投資信託と一部のETFのみといった縛りがありますが、全ての商品が金融庁の承認を得ていることも特徴です。
まさに長期運用特化口座。
( マネックス証券 より)
いつでも解約して現金化できるという点ではiDeCoよりもお手軽です。
以前こちらの記事でマネックス証券をiDeCoにおけるNo.1の金融機関として紹介をさせていただきました。
つみたてNISAの口座に対してもマネックス証券は本気の取り組みをしています。
・低コストで充実した商品ラインアップ
・月々100円からの投資が可能
それでは楽天証券やSBI証券と比べた場合はどうなのでしょうか。
この記事ではあらためて
・マネックス証券でつみたてNISAをはじめるメリット
・マネックス証券のつみたてNISAおすすめ商品
についてを考察していきます。
マネックス証券でつみたてNISAをはじめるメリット
それではまずマネックス証券でつみたてNISAをはじめるメリットから整理をしていきます。
インデックス、アクティブファンド共に完璧なラインアップ
マネックス証券のつみたてNISAの商品数はインデックスファンド、アクティブファンドを合わせて147本がラインナップされています。
商品の本数は楽天証券やSBI証券にやや劣りますが正直なところ全くもって不足感はありません。
・人気アクティブファンド「ひふみ」から
・eMAXIS Slimやニッセイ、楽天バンガードといった低コストインデックスファンドまで
つみたてNISAで実際に購入されている商品は全て隙なくそろっています。
実際に商品の内容を他の金融機関と比較してみると、大手ネット証券では開きがないものの店舗型の金融機関との差は歴然。
また、つみたてNISAでの商品ラインナップの豊富さからは証券会社のつみたてNISAへの今後の力の入れようも分かります。
商品数に対してアピールをする証券会社は間違いなく今後も良い商品が出ればその商品を自社で取り扱うように考えます。
現状というよりも今後が優位。
だからこそつみたてNISAで商品数が多い金融機関は信頼ができるんです。
MONEX VISION βで資産の診断ができる
またマネックス証券では保有資産を専用ツール「MONEX VISION β」で管理することができます。つみたてNISAで運用をする資産についても
・現在の保有資産の構成チェック
・なりたい未来に向けた資産の購入提案
それらを随時リアルタイムでシミュレーションが行えます。もちろん今後のリターン予測まで。
MONEX VISION βにはリスク・リターンの度合いに応じて「安定型」「バランス型」「積極型」といった目標ポートフォリオが6種類あります。
それらを設定することで、現在の自己資産と目標ポートフォリオを比較してのアドバイスを受けることが可能です。
マネックス証券に口座があるのならこのツールを使わないのは絶対に勿体ないです。
僕はこのためだけにマネックス証券の口座開設をしているほど。
(有効フロンティアを確認したり)
なかなか自分の現在の資産に対して具体的な提案をしてくれるツールってありません。
他証券会社の保有資産についての一括管理も可能です。
またMONEX VISION β自体ははつみたてNISAをしていなくても、証券口座を開設するだけで使うことができます。
是非一度使ってみてください。
100円から1円単位の投資ができる
( マネックス証券 より)
マネックス証券のつみたてNISAは同証券口座からの積立をすることで100円以上1円単位の積み立てができます。
買付は月に1回となりますが、日付を自由に指定することも可能です。
つみたてNISAで100円から1円単位で積立ができる金融機関は他には「楽天証券」「SBI証券」「松井証券」と非常に限られています。
ネット証券でも多くが500円や1,000円からの投資単位であり、店舗型だと10,000円からという金融機関も。
自分は投資を始めたばかりのころ、100円を投資することでも感動したことを覚えています。
はじめての投資がつみたてNISAという方はまずは少額から慣れていくことをすすめます。
楽天証券やSBI証券に積立頻度が劣る点は注意
ただしマネックス証券のつみたてNISAは、SBI証券や楽天証券に比べて積立頻度の自由さという点では劣ります。
・SBI証券の積立頻度は毎日/毎週/毎月
・楽天証券の積立頻度は毎日/毎月
2大証券の場合はこれら自由な設定ができるのに対して、マネックス証券のつみたてNISAは積立頻度を毎月のみでしか選択ができません。
ちなみにマネックス証券は特定口座では「銀行deつみたて」というサービスを利用して擬似的に毎日投信積立をすることが可能です。
よってあくまで現状は未対応ですが、今後NISAでも毎日積立ができるようになる可能性はあります。
ただしどちらにしてもこちらのサービスは買付が1,000円からとなるので、100円からの毎日積立がしたい人は楽天証券やSBI証券を選ぶ必要があります。
ポイントメリットがない点も注意
またマネックス証券のつみたてNISAは特定口座では行っている、投資信託保有によるマネックスポイントの付与がない点にも注意をしてください。
・楽天証券は投信の保有による年間0.048%のポイント付与に加えて、 楽天カードや楽天銀行を利用しての購入によるポイント付与があります
・SBI証券の場合は投信保有残高に応じてSBIポイントが年間0.1%付与されます(低コスト商品は付与率down)
2大証券のポイントメリットに対して正直なところマネックス証券は劣っていると言わざる得ないです。
もちろんあくまでポイントは投資のおまけ。
ですがどこで投資信託を買ってもパフォーマンスは同じなのですから、どうせなら最大限にお得な証券会社を選ぶべきです。
楽天証券 が現状ポイントメリットではNo.1の金融機関です。
マネックス証券のつみたてNISAのおすすめ商品
マネックス証券のつみたてNISAのメリットと注意点を紹介しました。
では次に実際、つみたてNISAでどの商品を選べばいいのか。
・投資利益が全額非課税
・20年間の長期投資
以上の点を踏まえたうえで、絶対に後悔しないと断言できる商品を紹介します。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim米国株式はアメリカの大型株の代表的な株価指数である「S&P500」へと最安コストで投資をする商品です。
S&P500は米国の大企業500銘柄の株価を基に算出される指数です。時価総額をベースに平均値が算出されている点でTOPIXと似ています。
S&P500の特徴、それは高い分散性と成長性にあります。
30銘柄からなるNYダウとは違い、幅広く分散がされていながらもAppleやAmazonといった急成長株の恩恵も大きく受けられる。
「ほとんどの投資家はS&P500に勝てない」
その格言に嘘はない隙のない投資先です。
また同じくアメリカに投資する商品としては他に「楽天・全米株式インデックスファンド」がありますが、こちらは小型株を含むことが特徴です。
過去のリターンで比較した場合、やや楽天全米株式の方が有利といったところ。
ただしそれはボラティリティ(リスク)の高さあってのこと。
失敗のできない個人投資という前提であれば、やはり私はeMAXIS SlimS&P500を強くおすすめします。
全世界株式は3つの中から
次におすすめるのは全世界の株式に対して投資ができる商品です。
米国は数少ない人口増加の見込める先進国であり、今後も世界を牽引していく可能性は非常に高いですが20年先のことは誰にもやはりわかりません。
全世界株式への投資は絶対に平均点がとれるという安心感があります。
全世界株式へ投資をする商品は
・楽天・全世界株式インデックスファンド
・eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
・eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
この3つをおすすめします。
楽天全世界株式インデックスファンドは世界最大規模のETFである「VT」へと投資をする商品です。
淡々とVTを買うだけという単純な商品。だからこその安心感があります。
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は日本を含む全世界の株式に対して最安コストで投資ができる商品です。
まさにリーサルウェポン。非の打ち所がない商品です。
ただ悲しいことにあくまで過去の実績をもとにするのであれば日本を投資対象から外した「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」が最もパフォーマンスは期待できそうです。
「日本にいるからこそ、リスク分散として日本株への投資をしない」そんな考え方をする方も最近では多いですね。
また同じく全世界株式に投資する商品としては「SBI全世界株式インデックスファンド」もあります。
信託報酬は0.139%と非常に格安。
ただしこちらの商品は指数現物運用ではなく
・海外ETFへの投資で擬似的な指数連動を目指す
・楽天全世界株とは違い3本のETFへ投資をする
以上の2点から対象インデックスとの乖離が起きやすいことが予測されるので、たとえ低コストであってもおすすめはできません。
まとめ
(長期投資だからこそ長い目で)
マネックス証券でつみたてNISAをはじめるメリットと注意点、またおすすめ商品を紹介しました。
商品ラインアップには全く不足感がなく、100円からの積立ができるという点は評価できるものの積立頻度やポイント面にはやや物足りなさも。
正直なところ現状はマネックス証券のつみたてNISAよりも
・商品保有+購入でポイントが貰える楽天証券
・毎日/毎週/毎月積立が選べるSBI証券
以上2大証券会社のつみたてNISAの方がおすすめです。
楽天証券 は毎週積立はできませんが、毎日/毎月積立は可能なので総合的に見れば最もつみたてNISAに適した金融機関といえそうです。
ただし「自分の投資を第三者の目でチェックしてほしい」「アドバイスを受けたい」という場合、マネックス証券の専用ツールMONEX VISION βは非常に役立ちます。
MONEX VISION βはマネックス証券の口座があれば、つみたてNISAの開設有無は関係なく誰でも利用が可能です。
なかなかこういう投資ツールって他の証券会社にはないので自分の場合は頻繁に利用をしています。
・今の自分の投資の立ち位置
・今後の進むべき方向性
つみたてNISAはその非課税期間の長さゆえ悩むことも多いです。長期投資における相棒的存在として一度、使ってみてはいかがでしょうか。