共働きサラリーマンの家計簿

アラサーの投資+雑記ブログ

子供に学資保険は必要か。メリットとデメリットを比較して考えてみた

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(学資保険のメリットとデメリット一覧)

毎月決まった額の保険料を払い続ける。

ライフイベント(大学入学など)に合わせて、祝い金が積み立てた給付金プラスα貰える。

それが学資保険の簡単な特徴。

ただし医療保障の特約をつけたりして手術費用や入院時の差額ベッド代に備える人も。(その場合返戻金は元本を下回ることも)

 

 

 

学資保険の加入率は58%

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働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査2016(一般社団法人 中央調査社)

子供がいる人の学資保険の加入率は約58%と半数以上が加入している。

その加入理由は『子供に高い教育を受けさせたい』というリスク回避目的も強い一方で、『できるだけ財産を残してやりたい』そんな財産の継承目的も強いとのこと。

 

 

平均の保険料は毎月1~1.5万円

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(価格.com 保険料の契約料金の平均)

学資保険の月々の掛け金は1~1.5万円が最も多い。

また学資保険は加入する際

・個人年金保険のように月に払い込む費用を自由に決めるのではなく

・満期の返戻金を見て商品を選ぶ。そこで決められた金額を月々に払っていくようなイメージ。

返戻金の合計は200万円くらいが最も多い

 

学資保険のメリットを考えてみる

 

ではそんな、学資保険。

いちどそのメリットとデメリットを比較して、自分にとって本当に価値があるのかを考えてみることにした。

まずはメリットからあげていく。

 

親が亡くなったときに払込が免除される

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(Aflac 高度障害状態について)

・契約者(親のどちらか)が死亡した時

・重度の障害を負ったとき

保険料の払込が免除される。また祝い金や満期保険金は保険料が払い込まれた扱いになり、そのまま受け取ることができるわけだ。

保険料払込免除特則とも呼ばれるそれは万が一に備える学資保険の最大のメリットでもある。

ただし中には返戻率をあげるためにその特約がない商品もあるので注意して内容を見ること。

利率が多少下がろうと外してはだめな特則だ。

 また子供が先に亡くなくなってしまったときは大抵の場合が積み立てた金額がそのまま戻ってくる。保険によっては満期に支払われる何%と決まっているものも。

 

学資保険は銀行預金よりは利率がいい

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(銀行預金0.1%と学資保険の受取金額比較)

今の銀行の金利。例えばUFJだったら0.001%。自分の場合は楽天銀行でそれより高い。しかしそれでも0.1%。

 

先ほどもあげたフコク生命の学資保険で計算する。

17年間毎月9,609円の支払(総額1,960,236)

・18歳の時に100万円

・22歳の時に100万円

合計200万円が貰える内容。(返礼率102%)

普通預金(0.1%)と比べた場合、最終的な返戻金の合計金額は学資保険の方が13,028円上回る。

また普通預金の利息には税金もかかるので実質は18,000円ほどの違いにまで差は広がる。

 

しかし学資保険はあくまで保険会社の商品。銀行預金のように自由に引き出せるわけでもなく、元本割れのリスクもあるわけだ(それでも他の保険よりは途中解約で返戻金は下がりにくい)

よって預金と比べてのこの返戻金額の差。それをどう考えるかは人それぞれ。

 

支払中は生命保険料控除。受取時にも税メリットがある

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学資保険は生命保険料控除を受けられる。それをしていれば多くの場合、上限まで控除ができる。(8万以上支払)

 

例えば年収430万程の自分でも所得税が4,000円、住民税が2,800円。合計6,800円の節税を受けることができるわけだ。毎年生命保険料控除は受けられる。合算すれば10万円以上にも。

保険料控除は投資や貯金にないメリットだ。

 

ただしこの控除、当たり前だが複利計算で増えていくわけではない。たまに宣伝される"年利7%"などの言葉には注意が必要。あくまで単年のみの利率。一般的な運用利率とは全く異なる。

また死亡保障のある生命保険など、他との合算がないかにも気をつけたい。

 

 そして一時所得控除にも注目

学資保険で受け取る満期金は、支払った金額より50万円以上増えなければ税金が課せられない。(※他の一時所得と合算して考える必要はある)

悲しくもあるが今の学資保険、まずその益金は50万円を超えないのでこの条件にあてはまる。

預金利息、また株や投資信託などの投資商品。それらの利益はどれだけ少額であっても一律かかるのが20.315%の税金だ。

学資保険の場合はそれがかからないのだ。

 

以上が自分の考える学資保険の主なメリット

子供の将来の大事なお金を”自動的に支払う”ことで強制的に貯められる。それももちろん人によっては大きなメリット。

そして、解約返戻金の範囲内で借りられる契約者貸付制度

もしもの時の備えにもなる。

 

学資保険のデメリット

それでは続いて学資保険のデメリットをあげていく。

大まかにあげて2点だ。

・満期前に解約すると元本割れするリスク

・インフレには弱い

 以上である。

 

途中解約の元本割れが起きないとは限らない

何が起きるかなんて分からない。

学資保険を途中で辞めたくなるときもあるはずだ。その際は解約することで"解約返戻金"を貰うことができる。ただし手数料が引かれて元本割れになるケースも

特に契約してからすぐであるほど返戻される割合は少なくなるので注意が必要。

 

また、子供の入院保障などオプションがついた学資保険は、はじめから元本を下回る設定の商品がある。

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価格.com あいおい生命こども保険より)

子供の医療費は今ほとんどの自治体で中学生くらいまでなら無料だ(中には成人するまでのところも)。しかし入院時の差額ベッド代などは出ない場合が多い。この保証は無駄ではない。

ただし価値を思うかどうか。

それはあくまでその人次第。自分の場合は子供の医療費は貯蓄でカバーできると考える。

 

インフレに弱く、場合により預金に負ける

固定金利商品であること。それは学資保険のメリットでありデメリット。この低金利時代が18年続くかどうか。それは誰にも分からない。

ただし今は歴史的に見ればやっぱり金利は低いわけだ。

 

学資保険の利率は過去に例を見ないほどの悪さである。

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アフラックの夢見る学資保険:医師審査不要の特徴があるが、受取額は支払額を殆どの場合上回らない)

 一部では期間損益を通算して剰余金を配当する商品も。(5年ごと利差配当付保険など)ただし結局どこまでそれが受取額に反映されるか。それはあくまで未知数だ。

 

低金利の今、固定利率の学資保険をすることはやっぱり怖い。事実として先ほどあげたミライのツバサ10年後にもし普通預金の金利が1%にまで上昇したとしたら、預金よりも返戻額が劣ることになってしまう。

 

以上が自分の考える学資保険のデメリット

また銀行の預金と違う点としてあげたいのは、もし保険会社がつぶれたとしても銀行のように1,000万円までが全額保護される(ペイオフ)わけではないいうこと。

 

生命保険契約者保護機構によって、法令で定めされた責任準備金の9割までは保護され他の保険会社へと引き継がれる。ただしその後、今の利率の保証があるわけでもない。

そんなことにも注意をしたい。

 

教育資金はどれくらいかかるのか

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文部科学省 子供の学習費調査H24)

実際に子供1人当たりにどれくらいの教育費がかかるのか。まずは幼稚園から高校までにかかる費用から。公立と私立での差が大きいが

・全部公立で高校卒業まで⇒503万5,479円

・全部私立で高校卒業まで⇒1,678万2,339円

私立に行かそうと思うと、いきなり金額が跳ね上がる。高校のみ私立なら673万円、中学のみ私立なら753万円という結果にも。

 

また大学にかかる費用も4年間の合計で見てみると

・国立文系⇒242万5,200円

・私立文系⇒385万9,543円

・私立理系⇒521万7,624円

・私立医歯系⇒2,078万7,238円

 

ただしこの費用はあくまで入学金と授業料のみ。下宿をして仕送りなどになれば更に金額は跳ね上がる。

 

保育園から全部公立のルートを辿ったとしても

・文系であれば750万

・理系ならば890万円ほどの結果に。

つまりいえること。

学資保険では子供の教育費はまかないきれない。あくまで補助と考える。

 

まとめ。

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学資保険のメリットは

・リスク回避(契約者に何かあった時、払込が免除になるが保証はなくならない)

・生命保険料控除と受取時の税優遇

・確実にお金が貯めれる+銀行より良い利率

 

学資保険のデメリットは

・途中解約による元本割れリスク

・インフレに対応できない固定金利

 

大きなところとしては以上となる。

またあくまで学資保険は子供の今後の教育費の全てをまかないきるものではない。足りない部分の埋め合わせをするというもの。

定期預金、また投資。きちんと他のお金を貯める手段を確保しておく。

 

個人的には入らないと決めた。

自分の場合は既に終身保険で生命保険料控除をフルに使っている。だからその税メリットを受けることができない。それが入らない1番の理由。

また、共働き正社員でどちらかに収入を依存していない我が家。リスクヘッジ用途の高い学資保険は特に入る必要がないのかなと。

 

そしてこの低金利時代。

・途中解約の元本割れリスク

・金利や物価の上昇の可能性

それらを考えるとどうしても今の学資保険は魅力に欠けていると言わざる得ない。

 

しかし悩ましいのは学資保険のその仕組み。満期金額を決めてから支払い年数を調整するので、入るのであれば早くはいったほうがいいことは間違いない。

 

そして生命保険料控除を活かしきれていない人年末調整で毎年10,000円近い還付を受けられる。それも教育資金にできるわけだ。

入る年数が遅くなるだけ毎年の還付はうけられない。

入るのであれば早い方がいい。

 

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もし学資保険を検討している方がいればどうせなら保険の無料相談サービス を使うといい。面談後アンケートに答えるだけでプレゼントがもらえるからだ。

訪問サービスだから行く必要がない。加入のごり押しもしないから人気がある。

あくまで保険は自分が必要なときに入るもの

自分の中で腹に落として必要かどうかは考えて欲しい。